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伏矢ノ紅③
「ふむ――――」
爆轟――――この異界全土に衝撃波が伴う爆発を放った。
その膨張速度――――音速を超えた破壊。
「やはり――――」
アインス自身にも響き及び、全身が罅割れ、躯が悲鳴を上げている――それだけの威力があった。
「――私の敗けか――――イラ」
背後に在る鬼に向かって言い放った。
「アア――――魂破壊、トマデハイカナカッタヨウダ」
振り返り、鬼を眼で視認する。
「一斬一死――――死歿終焉――――」
刀が天を穿つかのように掲げられる。
「しかし――――――」
その刀は左肩口から右脇腹へ――骨、臓器等は意に介さず、その高次元を斬るように袈裟懸けに奔った――――素晴らしい斬撃、と惚れ惚れしてしまう程に。
「とっておき、だったのだが、な――――」
この言葉を吐き、瞼を閉じよ、う――
その言葉を契機にウーヌスという男は停止した。
「…………終ワリ、カ」
イラは名残惜しそうに呟いた。
「存在理由――無クナッテシマッタカラナ」
当然ダナ、と続ける。
「デハヲレハ――――桐島喜助ノ《――》ニ還ルトスルカ――」
桐島喜助を呼び込む為に、瞼をゆっくりと閉じた。
「楽シカッタゾ、ウーヌス――――」
それは異界の消滅と連携するように流麗な動作だった――――




