第19話「竜人族ドラグナと、ポリゴンの悲劇」その3
『Diary entry: Day 51』
『Dragon girl joined the party.』
『Her form became low-polygon model.』
『But her hitbox is huge.』
『She's still proud despite the appearance. (・ω・)』
「まだ日記つけてるのかよ」
おっさん、ツッコむ。
『Haiku expression:』
『カクカクと
されど誇り高き
竜の娘』
「季語ないけど、まあいいか」
おっさん、呟く。
◆
戦闘後。
ドラグナが、人間の姿に戻る。
こちらは、ローポリ化されていない。
「人間の姿は普通だな」
おっさん、確認する。
「当然だ」
ドラグナが、言う。
「人間の姿は軽いからな」
「竜の姿だけローポリか…」
おっさん、呟く。
「しかし、強かったぞ」
セシリアが、言う。
「見た目より当たり判定が大きいのは便利ね」
エルネラも、頷く。
「我も認めよう」
ドラグナが、胸を張る。
「これが我の真の力だ!」
「ローポリだけど」
カイトが、言う。
「ローポリでも強いのだ!」
ドラグナが、ドヤ顔する。
「……まあ、いいか」
おっさん、笑う。
その夜。
宿で休んでいると。
ドラグナが、おっさんに近づく。
「なあ、おっさん」
「ん?」
「我の竜の姿…」
ドラグナが、少し恥ずかしそうに言う。
「本当にカクカクしてるのか?」
「ああ」
おっさん、頷く。
「初代PlayStationのCGレベルだ」
「……」
ドラグナ、沈黙する。
「でも、強かった」
おっさん、言う。
「お前の力は本物だ」
「……そうか」
ドラグナが、少し笑う。
「ならば、まあいい」
「ローポリでも、我は我だ」
「ああ」
おっさん、頷く。
(48歳のおっさん、応援してるんだよ)
AI-DOSUの画面が、光る。
『Diary entry: Day 51 (final)』
『Dragon girl accepted her low-poly form.』
『She's proud of her strength.』
『Master encouraged her.』
『This party is full of kind people. (´;ω;`)』
「泣くなよ」
おっさん、ツッコむ。
でも、少し笑った。
◆
その夜。
宿の一室。
女性陣だけで、被害者の会が開かれていた。
「はぁ…」
セシリアが、ため息をつく。
「私の装備は『主★の♡丁』と『純♡の布』…」
「恥ずかしいわ」
エルネラも、言う。
「私は『乙✧✦ステッキ』と『羞✧✦破壊ドレス』よ」
「破壊してるのは名前のセンスだわ」
ルミナも、頷く。
「私は『18†の✝杖』と『神†露✝服』です…」
「神聖なのに露出って…」
カスミが、言う。
「私は『忍卍の♨刀』と『ク卍マ♨スーツ』です」
「しかも戦闘中はモザイクがかかります…」
ドラグナが、肩を落とす。
「我は『竜♡の♂牙』と『鱗◇の♀鎧』だ」
「しかもローポリゴン化される…」




