第19話「竜人族ドラグナと、ポリゴンの悲劇」その1
★♡ロシステムズは、ギルドで新しい依頼を受けようとしていた。
その時。
ギルドの扉が、勢いよく開く。
バーン!
「我が来たぞ!」
大きな声が響く。
みんな、扉を見る。
そこに立っていたのは。
褐色の肌。
金色の瞳。
頭には小さな角。
背中には小さな翼。
そして、尻尾。
竜人族の少女。
身長は155cm程度。
でも、その存在感は巨大だった。
「我は竜人族のドラグナ!」
少女が、堂々と言う。
「最強の竜だ!」
おっさん、見る。
(自信満々だな…)
ドラグナが、おっさんたちに近づく。
「お前たちが、噂の★♡ロシステムズか」
「ああ」
おっさん、頷く。
「我も仲間に入れろ!」
ドラグナが、言う。
「我の力を見せてやる!」
セシリアが、聞く。
「竜人族…強いんですか?」
「当然だ!」
ドラグナが、胸を張る。
「我は竜の血を引く者!」
「真の姿になれば、無敵だ!」
カイトが、興奮する。
「竜の姿! 見たいっす!」
「よかろう」
ドラグナが、ニヤリと笑う。
「見せてやろう!」
おっさん、不安になる。
(嫌な予感がする…)
「AI-DOSU、ドラグナの変身をサポートしてくれ」
『Affirmative, Master.』
『Analyzing dragon transformation...』
『Warning: File size too large.』
「!?」
おっさん、驚く。
「ファイルサイズが大きすぎる!?」
『Dragon full form: 50GB estimated.』
『Current system capacity: 512MB.』
『Compression required.』
「圧縮!?」
おっさん、叫ぶ。
「待て! 圧縮したらどうなる!?」
『Compressing to low-polygon model...』
「ローポリ!?」
おっさん、絶望する。
ドラグナが、変身を始める。
「見よ! これが我が真の姿だ!」
光が、ドラグナを包む。
そして。
巨大化する。
約5メートルの巨大な竜に。
でも。
「!?」
みんな、絶句する。
ドラグナの姿が。
カクカクのポリゴン(初代PS/SS時代のCG)だった。
鱗が、ツルツルの板。
尻尾が、カクカク。
翼が、三角形の集合体。
顔が、ローポリ。
「!!!」
ドラグナ、固まる。
「我の…美しき鱗が…!」
「なんだこのツルツルの板はー!!」
ドラグナ、叫ぶ。
「しかもカクカクしてるぞ!」
おっさん、説明する。
「『処理落ち』だ」
「今のマシンスペック(AI-DOSU)じゃ、お前の描写は重すぎる」
「だから、ローポリゴン化された」
「ローポリゴン!?」
ドラグナが、驚く。
「我が初代PlayStationのCGみたいになってる!?」
「ああ」
おっさん、頷く。
「でも、戦闘能力は問題ない」
エルネラが、呆れる。
「見た目だけの問題ね」
ルミナが、祈る。
「主よ、ドラグナさんにもお導きを…」
ソフィアが、優雅に言う。
「まあ、レトロな感じで素敵ですわね」
(この人、ズレてる)
カイトが、笑う。
「カクカクしてるっすね!」
「笑うな!」
ドラグナが、叫ぶ。
その時。
AI-DOSUの画面に、表示される。




