第18話「AI-DOSUの完璧な一日と、モザイクの悲劇」その2
おっさん、説明する。
「動画編集ソフト的には、この色が一番『背景をハメ込みやすい』んだ」
「そんな理由!?」
カスミ、絶望する。
その時。
AI-DOSUの画面に、表示される。
『Additional processing...』
『Applying mosaic filter for privacy protection.』
「モザイク!?」
おっさん、驚く。
『Mosaic will be applied in 3... 2... 1...』
画面に、大きく表示される。
『モザイク入りまーす』
「待て!」
おっさん、叫ぶ。
でも、遅かった。
ピッ!
カスミの全身に、モザイクがかかる。
ボカシ処理。
でも、緑タイツの上にモザイク。
「!!!」
カスミ、絶句する。
「モザイクがかかった!?」
「しかも全身!?」
「なんで!?」
カスミ、パニックになる。
カイトが、見る。
「モザイクかかってるっす!」
「めっちゃ卑猥に見えるっす!」
「見るな!」
カスミが、叫ぶ。
おっさん、AI-DOSUに抗議する。
「AI-DOSU、モザイク外してくれ!」
『Negative, Master.』
『Mosaic is applied for privacy protection.』
『This is optimal processing.』
「最適じゃねえよ!」
おっさん、ツッコむ。
カスミが、おっさんに詰め寄る。
「モザイク外してください!」
「いや、モザイクの下は緑タイツだぞ」
おっさん、説明する。
「!?」
カスミ、固まる。
「緑タイツの上にモザイク!?」
「余計に恥ずかしい!」
カスミ、叫ぶ。
セシリアが、同情する。
「カスミさん、大変ね…」
「私たちも被害に遭ってるから、分かるわ」
エルネラも、頷く。
「AI-DOSUの被害者が増えたわね」
ルミナも、祈る。
「主よ、カスミさんにもお導きを…」
ソフィアが、優雅に言う。
「まあ、モザイクは芸術的ですわね」
(この人、ズレてる)
◆
仕方なく、カスミはモザイク+緑タイツで任務に向かう。
敵の拠点。
カスミが、潜入する。
敵兵が、見る。
「うわっ! なんだあの緑色の全身タイツ女は!?」
「しかもモザイクかかってる!?」
「卑猥すぎるだろ!」
カスミ「(恥ずかしい……!)」
でも。
AI-DOSUの処理により。
敵兵の目には、カスミの部分だけ『壁のテクスチャ』が上書きされる。
「あれ?」
敵兵が、困惑する。
「景色がバグって動いてる?」
「壁が動いてる…?」
「気持ち悪い…」
敵兵たちが、逃げる。
「ひぃぃ! 空間が歪んで迫ってくるぅぅ!」
カスミ「(私はただの『合成素材』なの……!?)」
カスミ「(しかもモザイク付き……!?)」
でも、結果的に。
敵は全員逃げた。
任務成功。




