第14話「無限ループと、パーティ名の悲劇」その3
「全部ひどいんだが…」
おっさん、頭を抱える。
セシリアが、提案する。
「『レトロシステムズ』が一番マシじゃない?」
「確かに…」
おっさん、頷く。
「他よりはマシだな」
エルネラも、頷く。
「『おっさんソードと仲間たち』よりは良いわね」
ルミナも、頷く。
「『中年危機パーティー』よりは良いです」
ソフィアも、頷く。
「『AI-DOSU被害者の会』よりは良いですわね」
カイトも、頷く。
「『レトロシステムズ』、悪くないっすね」
おっさん、決意する。
「……分かった」
「レベッカさん、パーティ名は『レトロシステムズ』でお願いします」
おっさん、AI-DOSUに登録させる。
「AI-DOSU、パーティ名を『レトロシステムズ』で登録してくれ」
『Registering party name...』
『Party name registered: ★♡ロシステムズ』
「!?」
おっさん、絶句する。
「伏字入れすぎだろ!」
「しかも『エロ』が見えてるじゃないか!」
『Censorship applied for safety.』
「どこがセーフティなんだよ!」
おっさん、叫ぶ。
「逆に超エロに見えるだろ!」
「なんで『レ』と『ト』を★と♡で隠すんだよ!」
『仕様です』
「仕様じゃねえよ!」
セシリアが、困惑する。
「『★♡ロシステムズ』…」
「超エロシステムズに見えるんだけど…」
エルネラも、呆れる。
「最悪の伏字ね」
「完全にエロパーティーじゃない」
ルミナも、顔を赤くする。
「『エロ』って…」
「しかも★と♡って…」
ソフィアが、優雅に言う。
「まあ、星とハートで可愛いですわね」
(この人、ズレてる)
カイトが、笑う。
「★♡ロシステムズ!」
「エロシステムズにしか見えないっす!」
おっさん、頭を抱える。
「エロシステムズじゃねえよ!」
「レトロシステムズだよ!」
レベッカが、記入する。
「了解しました(棒読み)」
「『★♡ロシステムズ』で登録します(棒読み)」
「……」
おっさん、諦める。
(もう、いいか)
その瞬間。
時間が、正常に戻った。
「……戻った」
おっさん、ホッとする。
「やっとループから抜け出せた」
セシリアが、微笑む。
「『★♡ロシステムズ』…」
「まあ、伏字はアレだけど、元の名前は良いわね」
「エロシステムズに見えるのが最悪だけど」
「そうか?」
おっさん、首を傾げる。
エルネラも、言う。
「本当は『レトロシステムズ』なのよね」
「私は好きよ」
「★と♡さえなければね」
ルミナも、頷く。
「レトロって、懐かしい感じで良いですね」
「伏字さえなければ…」
ソフィアも、微笑む。
「まあ、素敵ですわね」
「謎めいた伏字も含めて」
(この人、やっぱりズレてる)
カイトも、笑う。
「★♡ロステムズ!」
「なんかシュールで良いっすね!」
おっさん、少し照れる。
「……そうか」
(48歳のおっさん、複雑なんだよ)




