第12話「文房具無双と、黄色い箱の封印」その3
『Haiku expression:』
『黄色い箱
されど最強
ディスクくんよ』
「季語ないし!」
おっさん、ツッコむ。
『Poetic expression:』
『文房具とは
単なる道具にあらず
それは戦士の武器
勇者の聖具』
「聖具は言い過ぎだろ」
おっさん、ツッコむ。
でも、少し嬉しかった。
◆
依頼を完了して、ギルドに戻る。
レベッカが、受付にいた。
「お帰りなさいませ(棒読み)」
「ただいま戻りました」
おっさん、報告する。
「文房具で戦ったんですか(棒読み)」
「……よく分かりましたね」
「顔に書いてあります(棒読み)」
(完全に毒舌だ)
「ご立派な戦法ですね(皮肉)」
「……ありがとうございます」
レベッカが、少し興味を持った顔をする。
「その黄色い箱、見せてもらえますか(棒読み)」
「え?」
おっさん、驚く。
「いいですけど」
おっさん、黄色い箱を見せる。
レベッカが、目玉のついた箱を見る。
「……」
沈黙。
「可愛いですね(棒読み)」
「可愛いですか?」
「ええ。ゆるキャラみたいで(棒読み)」
(毒舌だけど、褒めてる?)
おっさん、少し嬉しい。
カイトが、笑う。
「レベッカさんも、ディスクくん気に入ったっすね」
「別に(棒読み)」
レベッカが、無表情で答える。
「ただの感想です(棒読み)」
(ツンデレか?)
おっさん、思う。
その夜。
宿で休んでいると。
AI-DOSUの画面が、光った。
『Haiku expression:』
『文房具は
ただの文房具に
あらざるかな』
「今度は季語あるのか」
おっさん、呟く。
『Poetic expression:』
『黄色い箱の中に
眠る青春の記憶
それは永遠に
色褪せることなし』
「ポエムが良いこと言ってる…?」
おっさん、驚く。
『仕様です』
「仕様なのか」
おっさん、笑った。
(たまには、良いこと言うんだな)
48歳のおっさん、少し嬉しかった。
明日も、こんな日々が続くのだろう。
でも、それでいい。
このカオスなパーティーと、
黄色い箱と一緒なら。
(第12話 完)
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次回予告:
新たなダンジョンが出現!
『液晶の迷宮』
カイト「なんだここ!? 俺の体が真っ黒だ!」
セシリア「動きが…カクカクしてる!」
パッ!(消える)
パッ!(1メートル先に突然現れる)
カイト「瞬間移動した!?」
おっさん「落ち着け。ここは『セグメント表示』の世界だ」
おっさん「立ち位置は、予め決められた数箇所にしか存在できない」
カイト「デジタルすぎるだろ!!」
そして、恐怖の現象が!
エルネラ「いやぁぁぁ! 何よあれ!?」
エルネラ「私の『転んでパンツ丸出しになっている姿』が、うっすらと空中に浮かんでるのよぉぉ!!」
おっさん「ゴースト現象か…」
おっさん「Game & Watchの液晶特有の現象だ」
『Haiku expression:』
『未来見え
されど変えられぬ
液晶の運命』
おっさん「運命変えろよ!」
第13話「液晶の迷宮と、ゴーストの予知」
乞うご期待!




