第5話「聖女降臨と、神聖なるピー音」その3
「防御力50000!?」
おっさん、画面を見る。
「魔力増幅500%!?」
『露出度と神聖さは比例します』
「比例しねえよ!」
ルミナが、真っ赤な顔で体を隠そうとする。
「は、恥ずかしいです…」
「お腹も…足も…全部見えてます…」
「しかも、胸が…」
小さい胸が、白い布でさらに強調されている。
B70。
パッドなしの、本当のサイズ。
「ちっぱいが強調されてる…」
エルネラが、冷静に言う。
(エルネラも150cmでB78だから、共感してるのか)
セシリアが、優しく声をかける。
「ルミナ、大丈夫?」
「大丈夫じゃないです…」
ルミナが、涙目で答える。
「でも…性能は…」
おっさん、画面を見せる。
ルミナの目が見開かれた。
「魔力増幅…500%…」
「私の白いローブは、100%でした…」
「それの5倍…」
「……」
ルミナ、複雑な表情になる。
「つまり、この…踊り子みたいな格好は、私のローブより遥かに強いと?」
「そういうことになりますね」
「…恥ずかしいけど」
「…はい」
ルミナ、深いため息をついた。
「…着るしかないんですね、これ」
「申し訳ありません」
おっさん、土下座する勢いで謝る。
「別に…」
セシリアが、小さく呟く。
「別に、貴方のせいじゃないわよ」
「そのシステムが悪いのよ」
(デレてる)
エルネラも頷く。
「私たちも同じ目に遭ってるから」
「セシリアさん…エルネラさん…」
ルミナが、少し元気を取り戻す。
でも、AI-DOSUはまだ止まらなかった。
セシリアが、優しく声をかける。
「大丈夫よ、ルミナ」
「でも…」
「私も被害者だから」
セシリアが、自分の白い肌着を見る。
「気持ちは分かるわ」
エルネラも頷く。
「私もよ」
エルネラが、自分のピンクの魔法少女コスを見る。
「このシステム、みんな被害者にするから」
「セシリアさん…エルネラさん…」
ルミナが、少し元気を取り戻す。
でも、AI-DOSUは止まらなかった。
『Further optimization detected.』
「まだあるのか!」
おっさん、叫ぶ。
シュインッ。
ルミナの持っていた聖典が、光に包まれる。
「私の聖典が!」
光が収まると。
聖典の表紙に、大きく表示されていた。
『18+』
『Adult Content Warning』
「18禁!?」
おっさん、絶句する。
「聖典だぞ!」
『Holy Scripture (Adult Content)』
『一部の記述が成人向けコンテンツと判定されました』
『魔力増幅:300%』
「成人向けコンテンツ!?」
「なんでだよ!」
『「愛」「抱く」「満たす」などの表現が検出されました』
「それ、神の愛だろ!」
『高度な演算の結果、これが最適解と導き出されました』
「最適じゃねえよ!」
『仕様です』
「仕様じゃねえよ!」
ルミナが、聖典を開く。
ページ中、モザイクだらけ。
しかも、表紙に「18+」のマーク。
「これ…」
ルミナが、呆然とする。
「薄い本じゃないですか…」
「神聖な教えが…18禁に…」
エルネラが、聖典を見る。
「でも、魔力増幅300%って書いてあるわよ」
「え?」
ルミナが、画面を見る。
確かに、300%。
「私の聖典は、増幅率50%でした…」
「それの6倍…」
「……」
ルミナ、複雑な表情になる。
セシリアが、苦笑する。
「このシステム、本当に理不尽ね」
「ええ」
エルネラが、頷く。
「見た目は最悪、性能は最強」
「それがこのシステムよ」
ルミナが、18禁マークの聖典を抱きしめる。
「…頑張ります」
「この聖典で、頑張ります」
(強い)
おっさん、感心する。
この子も、メンタル最強だ。
でも、さらに悪いことが起きた。




