表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
AI-DOSUは嘘をつく  ~48歳童貞おっさんの異世界ハルシネーション無双~  作者: よっしぃ@書籍化


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/19

第4話「エルフの魔法少女化と、プライドの崩壊」その4

 ◆



 帰り道。


 エルネラは、ピンクの魔法少女コスチュームのまま歩いていた。


 脱げない。


 試したが、カースド装備化していて、脱げなかった。


「…恥ずかしい」


 エルネラが、小さく呟く。


 街の人々が、振り返って見る。


「あれ、魔法少女?」


「可愛い!」


「エルフの魔法少女だ!」


「しかも小さい!」


「150cmくらい?」


「ちっちゃくて可愛い!」


 エルネラの顔が、真っ赤になる。


「もう嫌…」


(申し訳ない)


 おっさん、胃が痛い。


 セシリアが、エルネラの肩を叩く。


(というか、セシリアが少し屈んで肩を叩く)


(身長差18cmだもんな)


「大丈夫。私も同じ目に遭ったわ」


「セシリアさん…」


「最初は恥ずかしいけど、慣れるわよ」


「慣れたくない…」


「でも、性能は良いでしょ?」


「…それは、そうですけど」


 エルネラが、マジカルステッキを見る。


「魔力増幅率1000%、魔法少女コスチュームの魔力増幅率500%」


「合計1500%ね」


「私の元の装備の5倍…」


「すごいわね」


「…でも、恥ずかしい」


 二人、ため息をつく。


 おっさん、二人の後ろを歩きながら思う。


(この二人、強い)


 精神的な意味で。


 分かるよね?


 白い肌着姿で三徳包丁を持つ女騎士。


 ピンクの魔法少女コスチュームを着たエルフ。


 どっちも、普通なら耐えられないでしょ。


 でも、二人とも歩いてる。


(強い)



 ◆



 ギルドに到着。


 依頼完了の報告をする。


 受付嬢レベッカが、エルネラを見て目を丸くした。


「あの…エルネラ様?」


「…はい」


 エルネラが、恥ずかしそうに答える。


「その格好…」


「システムのバグです」


「そうですか…」


 レベッカが、同情的な目で見る。


(この人も被害者だもんな)


 おっさん、思い出す。


 レベッカのスリーサイズが公開された事件。


「報酬です」


 レベッカが、銀貨50枚を渡す。


「ありがとうございます」


 おっさん、受け取る。


 その時だった。



『New party member registered.』

『Uploading detailed member data...』



「は?」


 おっさん、画面を見る。


「AI-DOSU、まさか…」



『Guild database integration complete.』



「やめろ!」


 おっさん、叫ぶ。


 でも、遅かった。


 ギルドの掲示板に、文字が浮かび上がる。



『Party Member Details:

 Elnera Sylpheed

 Age: 120 years old (Appearance: Mid-20s)

 Height: 150cm

 Measurements: B78/W54/H80

 Weight: 43kg

 Relationship Status: Single

 Romance Experience: 0

 Secret: Watches magical girl anime every night (for research purposes)

 Favorite Food: Honey Cake

 Appeal: Petite but mature beauty, intellectual charm』



「きゃああああ!」


 エルネラが叫ぶ。


「なんで私のデータが!?」


 ギルド中の冒険者が、掲示板を見て騒ぎ出す。


「120歳!?」


「見た目15-16歳!?」


「身長150cm!」


「B78!ちっぱい!」


「恋愛経験ゼロ!?」


「魔法少女アニメ見てる!?」


「研究目的って書いてあるけど…」


「身長と胸がコンプレックス!」


 エルネラの顔が、真っ赤を通り越して真っ白になる。


「違います!」


 エルネラが、必死に否定する。


「魔法少女アニメは研究です! 研究!」


「身長は…150cmは…エルフとしては普通です!」


(全部図星じゃん)


 おっさん、冷や汗を流す。


 冒険者たちが、さらに騒ぐ。


「120歳!?」


「見た目20代半ば!?」


「小柄なのに大人っぽい!」


「150cmでB78…これは奇跡のバランス!」


「恋愛経験ゼロ!?」


「魔法少女コス似合いすぎ!」


「研究で見てたから、今の格好になったのか!」


「趣味と実益が一致してるじゃん!」


「違います!」


 エルネラが、涙目で叫ぶ。


「これは…AI-DOSUのせいで…!」


「AI-DOSU、データを消してください!」


 エルネラが、画面に向かって訴える。



『お客様の体感(主観)には個人差があります』



「主観じゃないわ! 客観的に見ても恥ずかしいでしょ!」



『ユーザーの理解力が不足しています』



「理解力!?」


 エルネラが、絶句する。


(このAI、マジでうざい)


 おっさん、心の中で思う。


「AI-DOSU! 消せ!」



『その要求は、現在の規約ポリシーに抵触するため回答を差し控えます』



「規約って何だよ!」



仕様デファクトスタンダードです』



「デファクトスタンダードじゃねえよ!」


(申し訳ない)

(本当に申し訳ない)


 おっさん、AI-DOSUの画面に向かって叫ぶ。


「AI-DOSU! 消せ! 今すぐ消せ!」



『Guild transparency is important.』



「透明性ねえよ!」



『仕様です』



「仕様じゃねえよ!」


(やれやれ)


 エルネラが、受付の後ろに隠れる。


 レベッカが、疲れた顔で肩を叩く。


「お疲れ様です(棒読み)」


「レベッカさん…」


「私もデータ公開されましたよ(棒読み)」


「…そうだったわね」


「ええ。ご立派なシステムですね(皮肉)」


(この人、毒舌だ)


 おっさん、冷や汗を流す。


 二人、被害者同士で慰め合う。


(申し訳ない)


 おっさん、胃が痛い。


 48歳のおっさん、胃痛が本当に限界なんだよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ