第4話「エルフの魔法少女化と、プライドの崩壊」その1
エルネラが、パーティーに加わった。
エルフの魔導師。
年齢120歳(見た目20代半ば)。
宮廷魔導師として働いていたらしい。
身長は150cmと小柄。
でも、堂々としている。
大人の女性の雰囲気。
知的で、美しい。
(小さいけど…すごい存在感)
おっさん、圧倒される。
分かる?
小柄なのに、威厳があるんだよ。
これが120歳の魔導師か。
「よろしくお願いします」
エルネラが、優雅に一礼する。
(エルフだ)
おっさん、改めて感動する。
分かるよね?
異世界と言えば、エルフでしょ。
長い耳。
美しい容姿。
魔法使い。
ロマンだよね。
「こちらこそ、よろしくお願いします」
おっさん、頭を下げる。
セシリアも挨拶する。
「私はセシリア。よろしく」
「よろしくお願いします、セシリア様」
エルネラが、微笑む。
(良い人そう)
おっさん、安心する。
でも、AI-DOSUの画面を見て、不安になる。
『New party member: Elnera Sylpheed』
『Class: Mage』
『Optimization required.』
「やめろ」
おっさん、小さく呟く。
「頼むから、やめてくれ」
『Analyzing magic efficiency...』
「やめろって言ってるだろ!」
◆
パーティーで、初めての依頼を受けた。
「オークの討伐か」
セシリアが、依頼書を見る。
「森に出現したオークを5体倒す。報酬は銀貨50枚」
「初めてにしては、良い依頼ですね」
エルネラが、言う。
「では、出発しましょう」
三人、街を出て森へ向かう。
セシリアは相変わらず白い肌着姿。
腰に三徳包丁。
ママチャリを押している。
(完全に主婦だな)
おっさん、心の中で思う。
口には出さない。
エルネラは、豪華なローブを着ている。
手には、立派な杖。
宝石がちりばめられた、美しい杖だ。
「その杖、立派ですね」
おっさん、話しかける。
「ええ。これは家宝なんです」
エルネラが、嬉しそうに答える。
「シルフィード家に代々伝わる、『碧天の杖』」
「すごいですね」
「魔力増幅率300%。詠唱時間短縮50%。私の誇りです」
エルネラ、本当に嬉しそう。
(良かった)
おっさん、安心する。
でも、AI-DOSUの画面を見て、また不安になる。
『Analyzing weapon: Staff of Azure Sky』
『Efficiency: Low』
『Optimization recommended.』
「やめろ」
おっさん、画面に向かって呟く。
「それは家宝なんだぞ。やめろ」
『Optimization is necessary.』
「必要ねえよ!」




