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AI-DOSUは嘘をつく  ~48歳童貞おっさんの異世界ハルシネーション無双~  作者: よっしぃ@書籍化


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第3話「ギルド登録と、受付嬢の受難」その4

 シュゥゥゥゥン!


 ギルドの中央に、巨大な光が現れた。


「!?」


 ギルド中の冒険者が、驚く。


 光が収まると。


 ドラゴンの首。


 全長2m。


 ギルドの受付の前に、ゴロンと出現した。


「うわああああ!」


 レベッカが、叫ぶ。


「ドラゴンの首!?」


 冒険者たちも、騒ぐ。


 でも、まだ終わらなかった。


 シュゥゥゥゥン!


 さらに光が出現。


「まさか…」


 おっさん、嫌な予感。


 光が収まると。


 ドラゴンの胴体。


 全長8m以上。


 ギルドの中央に、ドーンと出現した。


「うわああああああ!」


 冒険者たちが、叫ぶ。


「胴体まで!?」


「なんでギルドの中に!?」


「首と胴体、両方!?」


 大混乱。


(言っただろ! 頭だけって!)


 おっさん、AI-DOSUの画面に向かって叫ぶ。


「AI-DOSU! 頭だけって言っただろ! なんで全部出すんだよ!」



『完全な標本により最適な検証が可能です』



「最適じゃねえよ! 頭だけで十分だよ!」



『高度な演算の結果、これが最適解と導き出されました』



「最適じゃねえよ!」



『仕様です』



「仕様じゃねえよ!」


 バルトロメオが、ドラゴンの首と胴体を見る。


 近づく。


 首の切断面を確認する。


 胴体も確認する。


「…本物だ」


 バルトロメオが、呟く。


「しかも、綺麗な切断面」


「包丁で」


 バルトロメオが、セシリアを見る。


「お前、本当に倒したのか」


「…はい」


 セシリアが、真っ赤な顔で答える。


 レベッカが、受付の後ろに隠れている。


「ド、ドラゴンが…ギルドの中に…」


「しかも首と胴体…」


 冒険者たちが、騒ぐ。


「すげえ!」


「本物のドラゴンだ!」


「包丁で倒したのか!?」


(申し訳ない)


 おっさん、胃が痛い。


 バルトロメオが、しばらく首と胴体を観察する。


「…確かに、お前たちがドラゴンを倒したことを認める」


「ありがとうございます」


「だが」


 バルトロメオが、ドラゴンの首と胴体を指さす。


「これ、どうする」


「え?」


「ギルドの中にドラゴンの首と胴体があるんだが」


「あ…」


 おっさん、気づく。


(片付けないといけない)


「AI-DOSU、収納しろ。今すぐだ」


 おっさん、画面に向かって言う。



『Re-storage function is currently unavailable.』



「は?」


 おっさん、画面を見る。


「収納機能が使えない?」


「なんでだよ! さっき出したばっかりだろ!」



『Cooldown period required.』



「クールダウン!?」


「なんだよそれ!」



『大型オブジェクトの再収納には、24時間の待機時間が必要です』



「24時間!?」


 おっさん、絶句する。


「そんなルール、さっき教えろよ!」



『ユーザーマニュアルに記載されています』



「マニュアルなんて見てねえよ!」



『ユーザーの理解力が不足しています』



「理解力の問題じゃねえよ!」


 バルトロメオが、ため息をつく。


「…つまり、24時間、ここに置いておくと?」


「い、いえ…」


 おっさん、冷や汗を流す。


「AI-DOSU、なんとかならないのか」



『システムメンテナンス中です』



「メンテナンス!? 今!?」



『隠しパラメータの干渉により、収納機能が一時的に制限されています』



「意味が分からねえよ!」



不具合バグではなく、個性フィーチャーです』



「個性じゃねえよ! バグだよ! 完全にバグだよ!」



『仕様です』



「仕様じゃねえよ!」


 おっさん、頭を抱える。


 レベッカが、受付から出てくる。


 疲れた顔で、棒読みで言う。


「あの…このドラゴン、どうするんですか(棒読み)」


「すみません…」


 おっさん、土下座する勢いで謝る。


(この人、毒舌だ)


 バルトロメオが、冒険者たちに言う。


「お前たち、手伝え」


「え?」


「ドラゴンを外に運び出す」


「マジですか!?」


「文句を言うな。Cランク昇格祝いだ」


「祝いじゃねえよ!」


 冒険者たちが、ブーブー言いながら、ドラゴンの首と胴体を運び始める。


 首は5人がかり。


 胴体は10人がかり。


「重っ!」


「なんでこんなことに!」


「包丁で倒した奴のせいだろ!」


 セシリアが、真っ赤な顔で俯く。


「…申し訳ありません」


 おっさんも謝る。


「本当にすみません…」


(胃が痛い)


 48歳のおっさん、胃痛が本当に限界なんだよ。


 30分かけて、ようやくドラゴンを外に運び出した。


 冒険者たちが、疲れ果てている。


「疲れた…」


「二度とやりたくねえ…」


 レベッカが、疲れた顔で棒読みで言う。


「次からは…絶対に…外で出してください(棒読み)」


「お疲れ様でした(棒読み)」


(完全に毒舌だ)


「はい…すみません…」


 おっさん、何度目かの謝罪。


 バルトロメオが、おっさんを見る。


「お前のシステム、面倒だな」


「すみません…」


「だが」


 バルトロメオが、少し笑う。


「面白い」


「え?」


「このギルド、久しぶりに活気が出た」


「…はあ」


(活気…?)


 おっさん、複雑な気持ちだった。


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