大晦日、一夜前
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
最後の落ちが意味不明。
でも言葉にすると絶対こうなる。
という思いを持って書きました。
「かーっ!! お美しっ!!」
大晦日、一夜前。時折流れる風の音と、小鳥の囀り、其れから落ちゆく枯葉をぼんやりと眺めながら、私は人々の願い事を眺めていた。
もう直ぐ、子供達にとっては大事な時期を迎える。笑う者も居れば泣く者も居るだろう。彼女も君達と同じ頃は、私もそれなりに誠意を持って話した事を思い出す。その分、傷付けたと思っているけれど。でも、悪くは無かっただろう?
そんな事を考えていると、彼女の気配を感じた。かなり近い。でもある一点で立ち止まった。そこは違う列だよ。今の君が求める参拝も、寸話もそこじゃないよ。でも暫く待ってみる事にした。何時気がつくかなぁと思いながら、黙って。
数十分後、漸く別の列である事に気が付いたらしい。揃った列からぴょこっと人影が。慌てた様子で私の元へ駆け寄ると、縺れた髪を思い切り下げた。
「お久しぶりです。梅香の君」
「ん。久しぶり」
膝上の願い事達を自分の横に置いて笑顔で返した。彼女は挨拶の後、何も言わなかった。ただ一つに束ねた髪を膨張させ、目を大きく見開いて、爛々と輝かせている。
「髪、伸びました?」
「うん。でもこれからもっと伸びるよ。また分配しないと」
力を使うと副作用で髪が伸びる。髪に霊力が蓄えられるのだ。そして其れを何時までも持て余していると、自分が自分で居られなく気がする。荒れ狂う雷雨が心を荒らすように。
だから伸びて来たら、剃刀で無理矢理切り落とすのだ。乱暴に、断ち切るように。お陰で毛先が揃っておらず、少し傷んだ様に跳ね回る。
「……そうですか」
「切られるのは嫌?」
私がそう問い掛けると、彼女は口を真一文字で引き結んだまま、顎を引いた。『失礼致します』という言葉の後に、荒れ狂う毛先に触れる。労るように。その様が何だかとても愛らしくて、思わず笑顔になってしまう。
「大好き……なんですよ。賞賛の言葉を圧縮して、お渡ししたいくらいには」
「有難う。聞こえているよ」
お美しい、尊い、もはや女人、何時までも眺めていたい。言葉の羅列を層のように重ねて、私の心を打つ。嬉しいものだね。崇められ、賞賛されるのは。とりわけ今の私には必要な物だし。
私もお返しに彼女の乱れた髪を撫でる。少しでも落ち着くように。
「正月明け、またおいで、それまでこのままで」
愛すべき信者に笑顔を届けるのも、大切なわたしの役目だからね。
オマケ 正月明け
「かぁー!! お美しっ!! $○×°☆&$!!」
「うん。落ち着いて、一つ一つ言葉に分解しようね」
大晦日、一夜前から正月一夜明け。彼女は今日も元気である。
ただの趣味暴露です。
本当に意味わからん言葉の羅列です。
許せる方、どうぞー。
ざんばら髪、大好きなんですよ。
毛先が揃ってない、跳ね回るあの感じが。
何故あんなにも色っぽいのか……。
梅香の君の長髪が美しすぎて、直で会ったら何言ってるか分からなくなりそうです。(作者の脳内)
ちなみに梅香の君の髪質は少し固め。
滅茶苦茶光沢がある。でも毛先が傷んだように、跳ね回ってる感じ。
かーっ!! すぅきっ!!