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クズ石の英雄  作者: 藤堂 元気
第一章傭兵始めました
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ミツカゲの事件後数週間してからクラウスが王都にやってきた


「やあ、久しぶりだねディラン」

「お久しぶりです父上」

「いつもありがとう。それから、アルビン、ハルト君、セラを守ってくれてありがとう」

「勿体ないお言葉です」

「いえ」

「タイタンが現れたんだって?」

「はい、証拠は残念ながら無いのですが…」

「それも聞いてるけど、君たちがそんな嘘をわざわざつくとは思えないからね。私は信じているよ」

「ありがとうございます」

「証拠があれば男爵に叙されてもおかしく無いんだけどね…」

「ハルト殿ならそのうち途方もない功績を残すでしょう」

「ははは、確かに何かやらかしそうではあるよね」

「それは」

「まあ、それはいいや。陛下との謁見だけどね」

「はい」

「どうやら第1王女アリア様とディランの婚約を正式に認めてくれるようだよ」

「おお!おめでとうございますディラン様!」

「良かったですねお兄様」

「ああ…ありがとう皆」

「それと功績もあるのでアルビンには男爵が叙される事になった」

「儂がですか?」

「うん、元々キルギス傭兵団は王国最強と言われてたしね」

「ですが…」

「アルビンの気持ちは嬉しいんだけどね。これからは同じ貴族として協力して欲しい。領地も隣になるからね」

「わかりした」


アルビンは複雑そうな表情をしていたが、貴族ならクラウスへの協力がもっと出来るだろうと思ったようだ


「ハルト君は陛下から報酬が与えられるよ。なんなら私からは騎士爵を与えてもいいよ?」

「いえ、爵位は…」

「そうか。まあ、焦らないでおくよ」


クラウスはハルトを高く買っているため爵位を与えてでも領地に留めたいと思っていた




謁見当日、ハルト達は謁見の間で国王の登場を待っていたがしばらく待つと国王が現れる


「面を上げよ。此度の働き大儀である」

「お褒め頂き有り難き幸せに御座います」

「うむ、今回の一件で多くの貴族が処罰を受けた。新たに陞爵をした者も居るがまだ足りない。そこで王国最強と名高いキルギス傭兵団を率いるアルビンに男爵位を授けるものとする」

「お待ちください!傭兵などに男爵位を授けるなど!」

「これは決定事項である」

「しかし!」

「くどいぞ!」

「貴族は下民とは違うのです!」

「ほう…ならば貴様の爵位を剥奪する」

「なっ!なにを」

「貴様は無礼討ちと称して平民を殺しているな?ならば国王の決定に逆らう貴様は無礼であろう?」

「そ、それは」

「命までは取らん、だが、爵位は剥奪する」

「どうかご再考を!」

「そこの平民を連れ出せ」

「陛下!ご再考を!」


異議を唱えた貴族が騎士に引きずられて謁見の間から連れ去られる


「さて、アルビンよ。受けてくれるな?」

「有難く頂戴致します」

「うむ。ハルトだったな」

「はい」

「お主には金貨2000枚を与える」

「有り難き幸せ」

「ディラン」

「はっ」

「お主には第1王女アリアとの婚約を認める」


これには列席した者達がどよめいた


「お、お待ちを!」

「アリア殿下には我が息子を!」


国王の権力は数世代に渡って低下していたが、今回大量に王族派を陞爵させたため、貴族派に配慮する必要が無くなった


これまで国王を軽んじてきた貴族派にとっては危機的状況なのだ


「ディランとアリアの婚姻は決定事項である」

「なんて事だ…」

「やられた」


これまでは王都を囲むように貴族派が占めていたが、今回の事でバリオンからの王都までの道のりが王族派で占められてしまった


王都を包囲する事で圧力を掛けていた貴族派だったが、有事には王国最強のシュタウフェンベルク家が王都へ駆けつけるとあっては強気に出られなくなってしまった


ディランとアリアに何かあればクラウスが駆け付ける口実を与えてしまうからだ


これまで抑え込まれていた国王は自身を支持する王族派を此処ぞとばかりに優遇し始める


「正式な婚約発表は後日行う事とする」


そう言って国王は下がっていった


「皆早く出よう」


ざわめきが収まらない貴族達を放置してクラウスとハルト達は謁見の間を後にして屋敷に戻る


「おめでとうございますアルビン卿」

「やめてくれハルト殿、今まで通りで構いませんよ」

「そう言い訳には…」

「男爵と言っても1代限りですからな」

「そうなのですか?」

「アルビン、そうはならないよ」

「どういう事ですかクラウス様?」

「見合いが殺到するからね」

「え?」

「父上との関係は皆知っているからね。関係を強化するなら縁談が1番だよ」

「しかし、年齢が…」

「言い方は悪いが行き遅れはそれなりにいるからね。それに未亡人なんかもいるね」

「……」

「頑張ってくれたまえ」


実に楽しそうにクラウスは笑っていた


「ハルト君。護衛の依頼だが完了とさせて貰うよ」

「わかりました」

「報酬は往復分と特別手当で金貨50枚払わせて貰うよ。それからうちの鉱山には立ち入り自由にしとくからクズ石は自由に持っていってね」

「ありがとうございます」



王国の常備軍は4万程度でクラウスは3000くらいの予定です


人口は500万くらいかな?


モンスターや戦争があるので軍は多めです


冒険者は2万で傭兵は6万程度にしたいと思っています。国に関係なく移動しているためですね


おかしいなら変えていきます


冒険者と傭兵は一部を除いて対立は無し


傭兵は基本的に礼儀正しく、冒険者は粗暴な設定です




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