その男は知る。
ーーお互いに銃を向け合い、疑問が生じる。
あれ、なんで僕銃持っているんだろう、と。
そして目の前のギャルも同じことを思っているだろう。頭の中でぐるぐる考えていると…
「へぇ…あんた…悪魔憑きだったんだぁ…」
悪魔憑き…そうか…後ろのケモ耳っ娘は悪魔だったのか…!僕以外にも悪魔憑きがいるなんて想像もしていなかった…。
「まぁ、ね…その…早く銃下ろして…くれないかな?」
「どうしよっかなぁ〜…悪魔憑き同士なら…闘ってみる…?」
「…遠慮しておくよ…それにもし、周りに野良の悪魔とかいたら、2人が消耗してどちらも…全滅とかありえるかもだし…お互い不利益じゃないかな…?」
「…なるほどね。一理あるわ〜。やめとくわぁ〜」
「分かっていただけて何より、かな」
と、話の通じる相手で助かった。一安心。だが、一つ聞かなきゃいけない相手がいるよな??
「…もしもし?クレーエさん?なんでそういう重要な事今まで言わなかったんですか??」
「悪りぃ悪りぃ…けどよ聞かれなかったんだから仕方ないだろぉ…?」
「なんで僕が悪いみたいな………まぁいいや改めて聞くけど、僕の…能力?っていうの?はどんな能力なの?」
「単純明快!血をもらう代わりに、幸良が思ったことをなるべく叶えてやる!それは武器の製造から…血流操作や…」
「えっ、なんか色々自由が効く能力なんだな…」
「ただし、1つ注意なのは幸良自身の血の量が減っていくから貧血や…失血死もあり得る…だから気をつけて使えよ…?お前が倒れるのは見たくないからなぁ…」
「ご忠告どうも。さっきはありがとうな、クレーエ」
「いいってことよ!」
「いい話してるとこ悪いんだけどさぁ〜…悪魔憑き同士これからも付き合いも出てくると思うんよ〜。だから一応自己紹介しとくねぇ」
「お、おう」
「改めて、うちの名前は蘡薁 吹雪。んで、こっちのケモ耳の超カッワイイ〜悪魔がリサー。リサー、よろしくって言っとき〜。」
「よ、よろしく…ね…?」
「よろしくな、吹雪、リサー。」
ーーこの時、幸良は悪魔憑きの仲間が増えたと言ってもいいだろう…これから…もしかしたら、漫画の登場人物みたいに自分も戦うのだろうか…などと考えていた。これからの生活は過激さを増し、血を流すことも増えていくことも知らずーー
そして、もう1つ…
「そういや…この銃…消えるの?」
「ああ、その銃や作ったものは幸良が念じた時に血から作るものだから最後は…まぁ解除とか思えば出てきたところに血が戻っていくぜ。すごいところは、不純物は体には戻らないってことだな!」
「…自分の能力になると一気に喋るのな…なるほどね、つまり最後には自分に返るから消費しっぱなしとかないって事か」
「そうなるな!」
ついに僕は能力の使い方を覚えたのだった…。
とりあえず、新しくエビヅルフブキさんが仲間になりました。