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自傷大好きな僕が悪魔と契約した話。  作者: 桔梗
第一編 入学
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その男は今日も自傷する。

初の投稿になります。よろしくお願いします。

 僕は橘幸良(タチバナユキヨシ)。今日から高校に通う高校1年生。自傷が大好きな高校生だ。


 もちろん、この事は僕以外誰も知らない。知らせる必要もないし、貧血で倒れるほど自傷しているわけじゃないしな。いわば隠れた趣味のようなものだ。

 この事を除けば極々フツーの高校生だと思っている。高校の3年間は友達つくってフツーに過ごす……はずだったーー



ーー2日前の昼時…

いつものように自分の部屋に引き篭もって自傷をしていた。


「リスカもいいが…やっぱり刺した方が…ゾクゾクするなぁ…。。。」


などと独り言を言いつつ小針を腕に刺していた。プツっと血が膨れる。耐えきれずに血が滴る。


 ん〜この感じ…なんかいいなぁ…そう思っているとふと視線を感じた。僕以外いるはずの無い自室でーー


 ーー視線の方に目をやる…するとそこにはまっ黒の形容し難い"ナニカ"がいた。

 するとその"ナニカ"はこう言った…



「あぁぁ…もったいねぇぇなぁ…その血ぃ…俺にくれよぉ…」




 …僕はびっくりしすぎて壁まで飛ぶように後ずさった。誰だよ…超絶怖ぇよ……


 そして睨んだまま体感数分後…


 「お…おい…大丈夫か…?」

 と心配をされた…それから続けて…


 「ここ数日…お前を見ていたが…何回も何回も自ら血を流していただろ…?その度にもったいねぇと思っていたんだよ…だから姿を現したんだが…大丈夫か…?」


 「血を流すのは大丈夫だけど…だ…だだだだ誰ですか……?」


 「おっと…まずは名を名乗れってな申し訳ない…ただ…その…名前が俺にはねぇんだ……よかったらつけてくれねぇか…」


 「いやてか人なの!?」


 「俺は悪魔だ。」


 「悪魔!??」


 ーーいきなり悪魔に名前つけろって…どういう風の吹き回しだよ!…ただ…頼まれてしまうと…断れないんだよなぁ…ん〜…仕方ない名前くらい決めてあげるかな…?


 僕は急いでスマホで検索し、それっぽい名前をつけた…


 「よし…じゃあ今からお前の名前は"クレーエ"でどうだ?」


 「いいじゃねぇか…クレーエ…よし覚えたぞ!」


 ーーこうして僕は現在、高校の入学式の日を迎え高校に向かっているところだ…


 「コウコウってどんな場所なんだろうな?」


 「今日が高校初めての日だから僕もわからないよ!」



……僕はまだ知らない…名前を決めた時点で契約が完了しているということを……そして僕の思うフツーの暮らしはもう遠ざかってしまうということを…。

いかがでしたでしょうか。ここまで読んでいただきありがとうございました。

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