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【最終話】第18話 世界は輝く

最終話です。


「明日の君は、もういない」(1)はこれにて終了。


2もあるので、続きを読みたい方は、お楽しみに!!


よろしくお願いいたします。

いつもありがとうございます。

 俺の重大発言でサオリはみるみるうちに、目に一杯涙をためて、顔、というよりおでこを真っ赤にした。


 へ、返事は……?


「しゅ、瞬くんの、瞬くんのっ」


そう言いながらバンバンとサオリは窓を拳で叩いた。い、嫌な予感……。



「バカあ――――――!!」


「何でそうなる――!! プロポーズしたのに――!!」


俺も負けじと叫んだ。マスク越しだが。



「ぷ、プロポーズって、プロポーズって……。普通、二人きりで、でしょう!? それをみんなの前で、今思いついたように言うなんて……。恥ずかしい―――!!!」


そう言うとサオリは、顔を両手で覆った。


「お、俺も恥ずかしいよ……」


 俺も、こんな、皆の前でする公開プロポーズは、一瞬前まで想定してなかった。話の流れでそうなってしまったが、そんなこと言うと、またサオリが怒るだろうし……。

 

「おめでとう、にいに☆ そしてサオリちゃん!」

 

 ミーコはしっぽをゆっくり左右に動かしながら、うれしそうに笑っている。その隣で、いつの間にか木から降りてきた狼男、ネロが恥ずかしそうに目元だけ赤くしてそっぽを向いている。江波先生も目だけしか見えないが、にっこにこ顔だ。他は、今のところ誰もいない。そのことに心底ほっとした。


「あ゛――――!!」


俺はもう一度意味不明に叫んで、右手で頭をぐしゃぐしゃと掻いた。


「また、死ぬような目に遭って、ほんとに死んだら困るから、今、言っただけだ!! 畜生――!!」


 言葉は強気だが、きっと顔はサオリと同じぐらい真っ赤だろうというのが、熱を帯びてきた感じで分かった。マスクをしているから、顔が真っ赤なのが分からないのが幸いした。



 *   *   *



 プロポーズの返事は「バカ」だったけど、ちゃんとサオリは受け入れてくれたらしい。もろもろも準備をして、ようやく結婚式へとたどり着いた。


 8年たった今、思うんだ。


 お義父とうさん、つまりサオリの親父さんに連れられて、真っ赤なバージンロードをゆっくり俺に向かって歩いてくる、真っ白でふわふわのウェディングドレスを身に纏ったサオリを眺めながら。



 今、とても幸せだ。と。



 あの時も、あの時も、そのまたあの時も、ミーコが皆が助けてくれて良かった、と。命があって良かった、と。


 自分を大切に思ってくれる人がいて、その人とお互いに思いあえるだけで、こんなにも世界は輝いて見えるんだって、死にかけた10年以上前は知りもしなかったから。


 人間が全て、死に向かうために生きているんだとしたら。俺は悲しいと思う。


 願わくば、死にそうな目に遭っても、最後には皆、輝く世界を目にすることができますように。それぞれの幸せに巡り合えますように。


 そう思いながら、俺たちは、友人達の前で永遠の愛を誓ったのだった。



 他の「あの時は何だ」って? それはまた、別の機会に。



                    ―終ー

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!!


ご意見、ご感想、お待ち申し上げます。

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