一章 ドラゴンとボクっ娘
前回のあらすじ
変態たちに捕まり、ギルド登録を無理矢理させられ、しまいにドラゴンを倒してこいと言われた。
俺は変態会長の命令で山に来ていた。そう、ドラゴンを捕獲しに。しかも、俺これ異世界に来て二回目の戦闘。いくら何でもドラゴンは早すぎる。しかも何か名前がめちゃくちゃ強そうなやつだし。
「はあ。何かもう家に帰りたい」
俺は1人でそんなことを呟いた。誰もいないから言ってみたけど、もし誰か他の人が聞いてたら、恥ずかしいな。とにかく、ササッとドラゴンを捕まえて、宿屋見つけて寝よう。
しばらく歩くと何か色々なものを見つけた。
『マスター、薬草です。採取して時空魔法に収納するのがいいかと』
時空魔法?そんなのあるのか。じゃあ、
「時空魔法『アイテムボックス』」
『魔法名をアイテムボックスに設定しました。次回以降この魔法を使いた場合はアイテムボックスと唱えてください。ボックス内が一杯になるまでの容量は残り∞です』
相変わらずチートだな。∞って何だよ。∞って。
それよりも俺が今回戦う相手の説明だ。今回の相手はエンシェントドラゴンというドラゴンで、ついでにここに来た個体は、龍の帝王《龍帝》らしい。なんでも、《帝種》はこの世に五匹(人)しかいないらしい。しかもそのうち一人に人間が入ってる所が不思議でならない。
それにしても、魔物に会わないな。そういえば、ノイスもとい変態が言ってたな。
「弱い魔物は《龍帝》の威圧に負けて、外に出歩けないんだっけ?」
ほんとにどれだけ強いのだろう。その《龍帝》とやらは。死にたくないから、負けそうになったら逃げればいいか。そんなことを考えながら歩いていく。
しばらく歩いていると、突然、空気が変わった?何ていうか、雰囲気と言うか、そんな感じのものが変わった気がする。これ、多分ここから先にいるな。
(面倒臭いし、怖いけどやるしかねぇな。ここで、死にたくもねぇし、死ぬ気もねぇ!さっさと覚悟決めて行くとするか!)
俺は更に威圧感が漂う空間内に覚悟を決めて入っていった。
「死ね!ニンゲンが!」
何か、俺は今ドラゴンの尻尾が生えた白髪の女の子に火魔法を放たれていた。あぶねッ!ギリギリよけられたが、もし避けられなかったら、俺の頭はお陀仏だっただろう。俺この年でハゲになるのは嫌だぞ!まだまだ魔法を放ってくる少女の攻撃に対しおれは俊敏をフル活用した回避をしていた。
何なの?まだ何もしてないじゃん。強いて言うなら、尻尾に飛び付いたぐらいじゃん!だって飛び込みたくなるじゃん尻尾を目の前でぷらぷらされたら飛びつきたくなるじゃん!しょうがないじゃん本能だもん!
未だに怒り狂うドラゴンの尻尾の生えた少女に向かい、
「なあ、何でそんなに怒ってんの?」
「君がいきなり僕の尻尾を触って来たからでしょ!」
「なあ、お前って雌だよな?」
その喋り方からして多分、
「そうだけど?」
ってことは、
「ボクっ娘キターー!!!これは、いろんな意味で楽しめそうだ!」
俺の叫び声に龍帝がすごく引く。
「あ、それと突然だけどさ」
「何だよ?」
「俺の奴隷にならない?てかテイムされない?」
まだ俺に対して魔法を放ってくる龍帝にそう聞くと、
「何で初対面の人の奴隷にならないといけないのさ!?」
ノイスからは、撃退でも討伐でもいいよって言われてるけど、これは捕獲確定だ!だって可愛いし!尻尾フリフリしてて可愛いし!絶対に持って帰ろう!俺のギラギラとした目つきに少女は、
「ひっ!」
これ傍から見たらただ女の子襲ってる変態にしか見えないよな。まっ、いっか。
「じゃあ、俺に負けたら奴隷になれよ!逆に俺が負けたらお前の奴隷になる。この賭け乗るか?」
もちろん、
「乗るわけないでしょ!なんでニンゲンなんかの元で仕えたりつ、仕えさせたりしなきゃいけないのさ!しかも君、さっきから攻撃避けてばっかじゃん!どうせ敏捷が高いだけの雑魚でしょ!要らないよ別に!」
む、少し傷ついたな俺のタイプのボクっ娘にここまで言われると。しょうがないな。俺の力を見せてやる!アルファ!
『マスターが望む高威力の魔法を使うにはイメージをハッキリとしてください。それにより高威力の魔法を発動することが出来ます』
じゃあ、イメージは炎の塊を凝縮して縮めて一気に解放!みたいな感じで!
「誰が雑魚だ。俺の力を見せてやる!『アトミックフレア』!」
『魔法名をアトミックフレアに設定しました。次回以降この魔法を使うにはアトミックフレアと唱えてください。』
この声が終わった次の瞬間!
ドガーーン!!!
荒野に大爆発が起きた。
・・・誰も居ないよな?
誤字脱字あったら教えて下さい!
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