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転移そして可愛い嘘?

新シリーズ

「異世界ライフ、チートスキルで堪能中!」


楽しんで言ってください!

 俺の名前は九重 零。普通の高校二年生だ。髪は黒で背は平均ぐらいで、これと言った特徴のない高校生、例えるならモブAだ。でも、コミュ障ではないので、喋りかけられたら普通にしゃべる。しかしこんなに普通な俺なのに何故か変わった友達が多い。何でだろうな?


 俺は今日も普通に登校して、自分の席に座る。そして、空気モブとなる。これは、長年のモブ生活によって会得した特技で、これをすると周りの空気に溶け込むことが出来るのだ。


 あるだろ?そいつを探すのにめちゃくちゃ時間かかるヤツ。それは長年モブをしてきた奴だけが出来る特技なのだ。そして、それができるやつを空気モブというのだ。


 しかし、何だか今日は学校内の生徒が多い気がする。不登校の奴らが多分全員登校してる気がする。何でだろう。偶然かな?そして、チャイムが鳴りクラスの生徒全員が席につく。しかし、先生が来ない。そう言えば今日先生達一人も見てないような気がする。


 そしてクラスがざわつき始める。


「何かあったのかな?」


「いや、ただの寝坊だろ。」


 不安そうな生徒とは四分の二。先生が来ないことで授業が無いんじゃないかと嬉しそうな生徒が四分の一。そして、まず興味がない生徒が残りの四分の一と言ったところか。


 そして、始業のチャイムが鳴る。と同時に床がとてつもない明るさで光った。何か文字が書かれてる?これは、アニメとかで良く見る魔法陣か?そして光が止まった後俺達は白い空間にいた。何も無いその白い空間には、一人の美女がいた。


「初めまして、勇者様方。私は女神 アステラです」


 そんなことを、目の前の美女は綺麗なお辞儀をしながら言ってくる。今女神とか勇者とか言ったか?今現在はクラスメイトの殆どが困惑して声も出ない状態だ。そりゃそうなるよな。


「突然お呼びたてしてすみません。困惑してらっしゃる方々ばかりでしょうが、どうか、世界を救って欲しいのです!」


 皆がはぁ?みたいな顔をしている。俺も今そんな顔をしてると思う。だってこんな王道な話が本当に起こるなんて思わないし。


「えーと、どういう事ですか?」


 一人の男子生徒が質問をする。


「はい。私が管理する世界が崩壊の危機にあります。まずその説明からですね。まず、救うのは貴方達の住んでいた世界ではありません。そこは、いわゆる貴方達の世界でいう異世界です。普通地球にはいない生物が沢山います。其処には魔物という生物がいて、その王たる者、魔王がいます。貴方達にはその魔物の王、魔王を倒してきてほしいのです」


 やっぱりか、テンプレ通りだな。


「いや、無理だろ俺達には超能力とか持ってないんだぜ。魔王どころか魔物とやらも倒せねーよ。」


 当たり前のことを別の男子生徒が言う。


「そうよ、私達を元の場所に帰してよ!」


 そして、騒ぎ始めるクラスメイト達。


「静かにしてください。まずあなた達は、自分だけのスキルを手に入れているはずです。『ステータスオープン』と唱えてください。時間が無いので早く!」


 女神が少し急かしたふうに言う。みんな女神の気迫に押されて、


 「「「す、『ステータスオープン』」」」


 と、唱えた。そう唱えると目の前に白いウィンドが出て来た。


「そこにステータスとスキルがあるはずです。」


 ん?何でだろ。何かバグってる?読めないんだけど。俺のは何か黒い四角が邪魔して見えない。


「では、スキルの確認をしますので並んでください。」


 ちょっと待てーい!これどうすんだよ。何か黒い四角のせいで読めないししかも分からないんだけど。



 九重 零


 体力 ●

 魔力 **

 力 ●

 防御 ■

 俊敏 ●■●

 魔法攻撃 ■

 魔法抵抗 ◆

 運 ※※※※


 スキル

 ◆●■■・■■■

 ●●●●・●●●

 ■■■・■■■

 ■■■・■◆

 ■■■■■・■◆

 ■■■■■■・■■

 ■・◆

 ■■

 ■■

 ■■


 読めない・・・。これあれか?呪いでも受けてんのかな?


「あの、女神様?俺何かステータスが読めないんですけど・・・。」


「ふえっ?」


 女神様が間抜けな声を上げる。そして、俺のステータスを確認する。そして、何かを考え、こう言った。


「これは多分体が異世界に対応しなかったパターンですねえ。」


 タイオウシナカッタ?ドウイウコト?


「えっと、どういう事ですか?」


「体が進化に対応しなかったって事ですよ。貧弱だから。」


 えっ?俺の体って貧弱なの?何でみんな耐えれたのに俺だけ耐えれないの?


「まぁ、後で説明するので待っててください」


 そして、女神はほかの奴らのステータスの確認に戻ってしまった。どうすんの、これ?あれ、コレで俺の夢の異世界ライフは無くなったてこと?


 そして、さっきの俺の発言を聞いた、クラスの奴が寄ってくる。


「お前スキル発現しなかったの?まじ笑えんな!」


「ほんとにそれ!私達女子でも全員発現したのに、どんだけ体弱いのよあんた」


「何したらそんなこと起きんだよ」


 そんなことをバカにしたように複数の男子や女子が言ってくる。逆に何でこんなことになってんのか俺が聞きてーわ!


「あ、後学校の生徒全員異世界に送るので、協力して魔王討伐をしてください。」


 三百人強も送んのか!多いな!それなら別に俺いらねーな。いいなあ。俺もファンタジーしたかったな・・・


「それじゃバイバイ。落ちこぼれ君」


そんな事言ってくるやつに俺は


「バイバイ、初対面の人!」


「同じクラスじゃボケェ!」


 そんなことを言って蹴ってくる。こいつ酷いな!あれ?でも、痛ッ・・・くない?手加減してんくれてんのかな?優しいのか、どっちかにして欲しい。


「なぁお前力のステータスどのくらい?」


「はあ?そんなの聞いて意味あんのか。落ちこぼれ君?」


 そんなことを言ってくる。嫌、蹴ったんだからそのくらい教えろや。


「俺の力はAだよ。しかも俺のステータスはオールA」


 お前みたいな落ちこぼれとは違うんだよ。とコイツは言う。そして、周りのさっき俺を馬鹿にしてたやつらも来た。


「私は魔法抵抗力がSよ!落ちこぼれ君?」


「俺は防御がSだよ。落ちこぼれ!」


 それぞれが何故か蹴りを入れてくる。嫌、痛くないけどさ。手加減すんなら蹴るなよ!まだ、初対面って煽った人ならともかく。こいつら蹴る意味あんのか?腹立つなこいつら。ちょっと一発殴ってやろうか?


 そんな俺の怒りを察知したのか。女神が、


「では、九重さん以外そこの魔法陣に入ってください」


 それを聞いて、


「じゃあな落ちこぼれ」


 と言って蹴ってきた奴らは移動する。はぁやっと終わりか。


「では、あなた達が世界救う事を願っています!では、いってらしゃい!」


 そして、あいつらは光に包まれ次の瞬間消えた。


「ふぅ。やっと終わった!じゃあ九重さんこっち来て下さい!」


「何で?」


「いいから!」


 言われるがまま女神の方によって行く。


「えーと、最初に謝っておくと、さっき私が言った事はほとんど嘘です。ホントは貴方の体が対応しなかったんじゃ無くて、ステータスウィンドが貴方の進化に付いていけませんでした。だから、貴方のステータスは表示出来ませんでした。本当にごめんなさい。」


「えっ!?」


「それと、貴方をこのまま転移させてたら、戦い方も分からない早い内に魔王全力で貴方を狙って攻めてきそうだったので貴方だけ個別に修行して貰おうという考えです。後、貴方は実力が付くまで、魔王軍関係者と戦っては行けませんよ」


 そんなことを平然と行ってくる女神。ちょっと話が追いつかない。


「ちょっと待て。」


「はい?」


「何?俺体が貧弱な訳じゃないの?」


「そうですよ。逆ですよ。超強いですよ。だって私、嘘つきましたもん。」


 だって、さっきのあいつの攻撃効かなかったでしょ?あいつが手加減してくれてたんじゃないのか。


「神様が嘘ついていいの?」


「世界を救う嘘ならいいの!」


 そうかな。嫌でも、世界のまえに俺救って欲しい。だって俺そのせいで蹴られたんだもん。


「あっ、でも何か貴方のスキルはホントにバグってる見たいだね。あっ、でも呪いの可能性もあるよ。一番上と鑑定以外表示されませんもん」


 そんな呪いあんの?俺は確認のため


「『ステータスオープン』」


 してみた。


 体力 S

 魔力 SS

 力 S

 防御 S

 敏速 SSS

 魔法攻撃力 SS

 魔法抵抗力 S

 運 C


 高っ!


 でも、運低!じゃあスキルは?



 創成魔法·一ノ技

 鑑定



 他は読めないけどこれが使えるスキルだ。


 創世魔法って何だ?でも何か凄い感じはする。まぁ、鑑定はそのままだと思うけど。


「えーと、まず創成魔法の説明です。これは、自分でどんな魔法でも使える様になったり、作れるようになったり、詠唱を省略したりというもの」


 ほうほう。強っ!能力パネェっすね。


「まぁ、鑑定は分かるよね?」


「まぁ、大体」


「あっ、後多分あの人たちは魔法学院や剣術学院に入ると思うので殺さない程度にやり返してもいいよ!」


 アレには私も腹たったんで!と笑顔でシャドーパンチをする女神様。あれなんかキャラ変わってね?まぁいいや。


「じゃあ、俺は向こう行ったら何したらいいですか?」


「冒険者ギルドに行って、登録してから勇者立ちのいる国に行って、勇者達がピンチになったら助けて下さい!」

 

 影の実力者ぽく、仮面を被って!と言ってくる。やっぱりキャラ変わってね?大人しい感じから活発な感じになった。


「じゃあ他に質問はあるかな?」


「学校の生徒全員が転移したんですか?」


「そうだよ、先生だけ全員学校に来させないようにして、生徒だけ転移。完璧でしょ!」


 やっぱりあれは、女神様の仕業だったのか・・・


「じゃあ、後もう一つだけ。」


「何?」


「さっきの大人しい感じと今の活発な感じの性格、どっちが素ですか?」


 この一番話の核を突いた俺のパーフェクトな質問に、


「そんなどうでもいいこと!?」


 そんなこととは失礼な!女神様が活発系か大人しい系か、これは場合によっちゃ戦争が起きますよ!


「そうだねぇ、実は今が素だよ。でも大体話してる感じで分かるでしょ」


「まぁ、確認のため。」


 そう、確認のためだ。


「他には?」

「無いです」


「じゃあもう転移させるね」


「お願いします」


 すると女神様が詠唱を始めた。徐々に周りが明るくなっていく。

 そして女神様が詠唱を終えた。


「貴方の転移する場所は、勇者達の転移したスペルド王国の隣国のブルーム王国の端の草原に転移させます。」


「オーケーです」


「あ、たま〜にお告げするかもなので宜しくです。」


「じゃあ、貴方が魔王を倒すことを心から願っています!では、行ってらっしゃい!」


 あいつらが見れなかった、女神様の本当の笑顔が見れた気がした。何か役得かなぁ。


 そんなことを考えながら俺は眩しい光に包まれた。



誤字脱字あったら教えて下さい。

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