#7
もうそろそろ設定をまとめないとね
魂魄獣の名前をアンナと決めて、ようやく自分の魂魄獣ができたような気がした。
ちなみに、魂魄獣を手に入れた後才能とやらが目覚めるそうだけど、それは教会の方で調べられるようだ。
神父様が、カグヤの才能を調べるために持ってきたのは薄い真っ黒な板だった。
「これが、その人の才能を表すという道具『才能板・B級』です」
「B級?」
この「才能板」にはどうも階級付けがされているようだけど、その階級っていう階級はABCDの4つあって、どれだけ詳しく才能の事を開示できるかによって変わるらしい。
Dはその才能の名前のみ。
Cは名前に加えて、才能の詳しい内容を。
Bはさらにその才能を活かすことができるような職業を細かく表示。
Aはまだ眠ってはいるが、この先もしかしたら目覚めるかもしれない才能まで示すのだとか。
まあ、基本的にB級までが一般的に教会に置かれているらしい。A級は王族と皇族クラスが使用するものだという。
だったらそのCとDがいるのかと言いたいけど、こっちはめったに出されることはなく、記憶喪失の人に使用したり、犯罪者で何か脱獄の才能を持っている可能性がないかなどと、手軽に見るために使用されているそうな。
何事も適材適所が合って、無駄にはされないという親切設計である。
「さてと、カグヤ様が現在目覚めさせられておられます才能は・・・・」
その才能板に手を置くと、すぐに文字が表示された。
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「カグヤ・フォン・シグマ」
才能:「才能学習」「才能向上」「賢者の才能」「大剣豪の才能」「巻き込まれの才能」「天然ジゴロの才能」
「才能学習」・・・取得したい才能を持った相手とその分野で共同作業することによって、その才能を得ることができるようになる。
「才能向上」・・・才能で活かされる行為をさらに高める。
「賢者の才能」・・・魔法系に関してのエキスパートに慣れる才能。ただし努力の必要あり。
「大剣豪の才能」・・・剣の腕がものすごく高くなる才能。ただし、努力の必要あり。
「巻き込まれの才能」・・・様々なトラブルを引き寄せやすくなって、巻き込まれるようになる才能。
「天然ジゴロの才能」・・・女の子が惹かれやすくなる才能。別名「修羅場行きの才能」
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・・・いや、前者二つの才能は神様によってのチートみたいなものだとは理解できるよ?
でも、最期の二つの才能は入らんかったな・・・いや、「修羅場行き」って別名がある才能はどうか別として、「巻き込まれの才能」って、もうろくでもないこと決定じゃん。
真ん中2つは、父と母上がいるからちょっと納得できたけどね。
「ほうほう、この歳でなかなか多くの才能が有りますね。将来が楽しみですよ!!」
「ええ、カグヤのこの『才能学習』もいいですね。早速家に帰ったらまずは夫に鍛えてもらいましょう。その才能があるのだし、『賢者の才能』も私が鍛えればいいわね!!」
・・・・・あ、これあかんやつや。がっつりしごかれる未来しか見えねぇ。
死刑宣告にも等しいような、やばい気配をカグヤは感じたのであった・・・・・。
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SIDEアンナ
(・・・・目覚めさせるのはこのぐらいだと神は言っていたけど、何かおかしいような?)
カグヤが自身のこれからを悟って遠い目をしたその時、アンナは本の姿の状態でその才能の詳細を見て首を傾げた。
神に言われて、カグヤに仕えることにしたのは良いのだが・・・・・仕えに行く前に、神が言っていた目覚めさせる予定のチートな才能とは少し妙だという事に彼女は気がついたのである。
まだこの場で見ている誰御が気がつかないが、アンナは元は異世界で大魔法使いだけあって観察眼は人よりも優れていた。
そして、この才能が神の言っていた物と異なるような部分があるという事は・・・・「何かを隠して」表示しているのではないかとアンナは結論づけた。
だが、その何かというのまでは流石にわからない。
大体これぐらいはと神が言っていたのは覚えているのだが、そのあとの方の詳しい話は聞き損ねていたからである。
まあ、とりあえず自分はカグヤのサポートに回ればいいし、後はあの馬車をどうにかして乗り切らないといけない・・・というか、くっ付かせて収納してくれと思うアンナであった。
・・・チートというか、学習系のチートかな。
なんにせよ、この後カグヤが家族からその才能を活かすために色々やらされる未来は確定したのであった。
剣術や魔法、その他才能のことでがっつり鍛えられるのは目に見えている。