#56
本日2話目!!
「E」のキーボードがなんか詰まっているのか反応が悪い。
SIDE???
……アンナとリースの決闘が決まってから3日後、決闘前日の日。
とある宿屋にて、集まっている者達がいた。
「おい、チャンスが巡って来たぞ」
リーダ格である男が、街中で使い捨ての者たちから情報を得て、その事を話し出す。
「兼ねてより、あのバカから受けていた依頼だがようやく果たせそうな良い機会があるようだ」
「どんなことずらか?」
「なんでも、数日後には決闘とかいうものをやるそうだ」
「誰とだ?」
「噂だと、どこかの女との対決だそうだが」
「まぁ、その機会に乗じて決闘の最中に仕掛けたほうが良いと思う」
「人が大勢集まるけれども、その分混乱が生じれば逃げやすくもなるからな」
互いに誰にも聞かれぬように慎重に話し合われ、密かにその計画が実行されようとしていた。
かねてからの依頼であり、中々隙を見せなかった者に……
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SIDEカグヤ
食堂でのいざこざから始まったアンナとリースの決闘騒ぎ。
その決闘の当日となり、久し振りの決闘場の控室にカグヤはいた。
アンナが決闘を行うのだが、その主として間近で見る必要があるのだとか。
……にしても、学校の体育館の地下の方にある決闘場だが、以前カグヤがリースと決闘した時に比べるとかなり決闘場が頑強にされているような印象がうかがえる。
『くっくっくっく、初めて出会ってからはや数年。この機会に徹底的にこちらの方が上だと叩き込むいい機会ですよ。亡き者にもできますよ』
「殺したらダメだろ。決闘のルールを忘れたのか?」
基本的に決闘の大原則として「命を奪うような行為以外ならほぼルール無用」ではあるのだが、このアンナの様子からしたらどこかで本気で命を奪いかねないので、どこかで止める必要性がありそうなのである。
その止めるための役としても、今回の決闘に付き添っていたりするのである。
普段は絶対に見せないような腹黒いアンナの姿にカグヤはため息をついたが、ふと前から聞こうかと思っていたことを口にした。
「……そういえばアンナ、最初の頃からリースとずいぶん口論したりするほど仲が悪そうだったけどさ、なんでそこまで喧嘩するんだ?」
「喧嘩するほど仲がいい」なんて言葉があるのだが、アンナとリースの様子はそうとは思えないのである。
「犬猿の仲」「親の仇」と言った具合にも見えるのだが……なぜだろうか?
『ん~そうですね、馬が合わないというか、互いに同族嫌悪のような気がするというか……』
カグヤの質問に、アンナはそう答えた。
理由なんてないのかもしれない。けれども、どこかで何かを嫌うような感じで合わないのだ。
それに……
『こう、なんというか隠しているようなところが嫌いなのかもしれませんね』
「隠している?」
『もやもやぁっと、カグヤ様にわかりやすく言うならつかみどころのない妖怪ぬらりひょんのような感じですかね』
「すまん、例えが微妙過ぎて分からん」
なぜ妖怪で例えた。一応日本の妖怪の総大将だけど、その例えだとわかりやすいけどわかりにくいようなややこしいことになるんだが。
……だが、カグヤはアンナの言葉に疑問を抱いた。
「その口ぶりからだと、隠し事とかがわかるのか?」
『そりゃわかりますよ。魂魄獣は主の魂に近い存在であるがゆえに純粋な感じです。純粋なものはそう言った隠し事のようなものとかに敏感になりやすいんですよ。まぁ、私の場合は元からなぜかそう言うのが分かるような感じですが……魂魄獣に生まれ変わっている影響かはっきりしなくなっているんですよね』
色々とツッコミを入れたいところだが、アンナが真面目に話しているので入れようがない。
リースとは決闘をした仲だが、それでも何かを皆に隠しているのだろうか?
カグヤがその事に疑問を抱きつつも、間もなく決闘が始まろうとしているのであった……
互になぜそこまで嫌いあうのだろうか。
アンナが感じているリースの隠し事とはいったい何だろうか。
疑問がありつつも、決闘は間もなく始まろうとしている……
次回に続く!!
アンナの状態:珍しく本気の魔女モード。やや胸元が空いた黒色のパーティドレス風の格好とでも想像してください。
にしても、「E」のキーボードが反応が悪すぎてイライラしてくる。詰まっているようだけど、取り出すいい方法はないモノか?




