#2
本日4話目!!
4/25に一部改稿。人と会話できるレベルなのは賢いことにしました。
最強というか、ハチャメチャすぎるというかとんでもないところに生まれちゃったけど‥‥‥まあ家族としてはいい方だった。
でも、もしもこの一家とは違う家族として転生して敵対するようなことになったら超逃げたい相手になるよね。
家族仲は今のところ良好で、今日の夕食の時も父も母上も兄二人とも仲良く話せてはいる。
あ、母だけなんか丁寧にしているのはこの家最強だとわかっているからね。
夫婦喧嘩とかはあまり見たことがないけど、まだ記憶が戻る前に質問したら、喧嘩したことはあったそうで、その時に山一つ消し飛んだそうだ。
・・・何やってんの両親とも。ちなみに、その山が消し飛んだ跡地がこの今いる屋敷の場所になるらしい。
屋敷から目と鼻の先に森があるけど、その森の向こう側に村があって、そこの領主を父はしているようだけど、関係としても良い領主としているそうな。
でもさ、記憶戻らないで普通に過ごせた方がよかったかもしれん。結構怖いぞ。
ついでに、夫婦喧嘩も子供たちの前ではしないようにして、裏の方でドッカンドッカンやっていたりするのだとか。
とにもかくにも、前世からの記憶が戻ってきて思い出すのは、神様がガイドとやらをよこす話である。
で、そのタイミングがいつになるのかの予想はついていた。
3日後に5歳となるのだが、そこで教会へ赴いて、ある事をしてもらうようである。
それが、ペット・・・・もとい、「魂魄獣」というのが生まれる卵を神からもらうという儀式らしい。
「魂魄獣」というのは、その名前のように、魂と深いつながりを得て自身の・・・・要は、魔女の使い魔のようになる不思議な生物なのだとか。
で、その生物を得て初めて魔法とか、剣術とか自身の才能にはっきりと目覚めるらしい。
ただその魂魄獣というのはいろいろ種類分けされているそうな。
鳥や犬と言った動物のような見た目を持つ「獣型」。
全体的に透けた姿であり、精霊のようなそのままの「精霊型」。
ゾンビのような、おぞましいようで意外とキモカワとよばれるらしい「アンデッド型」。
剣やナイフ、たまに分厚い辞書と言った「物質型」・・・・それって生物?
不定形のスライムのような「スライム型」。
・・・・そして、それらの型に近い姿から、自身の意思で簡単に人間に近い姿を取ることが可能な「神獣型」と結構多種多様に存在するらしい。
数が多いようで、面倒ですよ。しかも区別の仕方が見た目からだから、ややこしくなるのもあるらしい。
ちなみに、うちはほとんど物質型です。意外と一家でそういうふうに特色が出るようである。
そして、人と会話ができるようになるのはかなり賢い奴らだけらしいけど、大抵の場合仕草で物凄くわかりやすそうな。
まあ、よくテンプレとかであるような魂魄獣の型でその人の強さが大幅に違うとかはないらしい。
あと、あくまでその個人が持つ才能を目覚めさせるきっかけであり、その才能がないからと言っても、努力次第では何とか同じぐらいまでたどり着けたり、また逆にその才能があるからって胡坐をかいていると無駄になるのだとか。
きちんと努力が必要なのはあるんだなぁ・・・・・。それでも、その才能で威張る様なテンプレ的な馬鹿はいるらしいが。
ちなみに、魂魄獣はその主の魂に接続して寝かせることができるようで、好きな時に顕現させたりさせなかったりと出来るらしい。
一応、その魂に接続して寝かせる状態とはいっても、寝ているのはあくまでその活動であり、思考はきちんと起きているらしい。
とにもかくにも、神様からもらえるガイドってその魂魄獣の可能性が一番大きいんだよな・・・・・一番この世界で自然かつ、常にそばにいるようなものだとするとね。
でも、いったいどんな奴が俺の魂魄獣になるのやら。出来るだけ性格がまともなのをお願いします。
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「うーむ、どういう形がいいのじゃろうか」
真っ白な空間にて、神は選んでいた。
数年前・・・・いや、神にとっては数分前にも等しいのだが、約束した通りにあの転生した少年にガイド役というか、お目付け役のようなやつをよこす期限が迫ってきていたのである。
その少年が転生した世界にいる魂魄獣とやらにして、そのガイドを行かせるのだが・・・・そのガイドの姿をどのようなものにするかで神は悩んでいた。
チート的な能力を付けるわけだし、出来るだけそれにふさわしいようなものにしてあげたい。
今までのその世界での魂魄獣の事例を調べ、デザインを考えるのである。
・・・・なお、その少年が元々いた世界から別の世界へと転移されたそのクラスメイト達の現在の状況も神は知っているので、そのことも一応話しておこうかなとも思った。
「蛇のようなのもいいし、いっそのことグリフォンとかでも面白そうじゃよな。いや、ここは最大サイズで狙うべきじゃろうか・・・・・?」
「あのー、それって一応私が入る身体ってことになりますよね?そのことを考慮してほしいのですが・・・」
「あ、すまんのぅ」
ガイド役にすでに選定した魂を神はこの場に呼んでいたのだが、その存在を少し忘れていた。
ガイド役に選ばれた魂は、かつてとある世界が滅びる際に、自力で自身の魂を別の世界へ飛ばそうとしていたとある魔法使いの者である。
面白そうなやつだと神は思い、ガイド役を頼んでみたら了承してくれたのだが・・・・すっかり存在を忘れるところであった。
「私は元いた世界では魔法使いでしたからね。できればそういうところでもアドバイスがしやすいようにしたいのですが・・・」
「そう考えると・・・魂魄獣じゃと『神獣型』の方が良いかのぅ。あ、でも人の姿を取れるとはいえ、その人の姿ではない時の姿も必要じゃった」
「少なくとも虫とかは絶対やめてくださいね?私苦手ですので」
「では・・これが良いかのぅ」
形を決め、神はその入れ物にその魂を詰め込んだ。
あとは、その先にある世界の儀式にて、渡せば完了である。
「・・・にしても、目覚める才能はチートじみたモノじゃけど・・・・その家族の方がよっぽどチートじみたモノじゃとは流石に予想つかんかったわい。目立つかのぅ・・・」
いくばくかの不安はあるが、とりあえずこれで干渉を一旦終われそうなので、神は一息つくのであった・・・・・
設定とかはもう数話ほど進んだあたりで細かく記載しようと予定しています。