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#19

この世界の貴族の決闘と言えば、手袋を投げつけて受け取るか当てられてようやく認められる感じですかね。


「カグヤ!!今日こそ貴様に決闘を申し込む!!」

「断る!!」

『特にメリットもありませんからね!!』



・・・・・決闘を最初に申し込まれて、投げられた手袋をよけて数日。


 いまだにしつこくリースは決闘を迫り、休み時間や放課後に突撃してきて、どこから出しているのかと尋ねたいほど大量の手袋を決闘のために投げつけてきていた。


 入学試験の結果がリースにとって気に食わなかったモノなのだろうが、それにしても本当にしつこい。



 そして本当にどこにそれだけの手袋を隠し持っているのだろうか?



「いちいち投げられた手袋を片付ける人が可哀想じゃん!!」

「だったら受けるがいいこの僕からの決闘を!!」

『あのしつこさ、他に活かせばまだいいと思うんですけどねー』



 そして現在の昼休み、学校内にある食堂で朝食を済ませてすぐにリースが手袋を投げつけてくる。


 そしてカグヤはその手袋をよけて決闘を受け取らず、何も進展しないのであった。



 すでに学校内では「手袋怪人の強襲また失敗か!!」とまで噂されるほどになっている。


 というか、怪人って・・・・この世界にもそういう言い方はあるのか。



「というかしつこいな―!!」

「いい加減貴様が受け取ってくれるまで辞めないぞ!!」

『カグヤ様、あのしつこさいい加減イラついてきたので、毎日タンスの角に小指がかってにぶつかってしまうという呪術もとい魔法をかけてもよろしいでしょうか?』


 何その一軒地味だけど着実に痛みを伴ういやな魔法は?




 とはいえ、こうもしつこいのは予想外である。


 シグマ家というのを分かっているようだけど、自分の力をきちんと見せつけたいほどのプライドを持っているのだろうか?


 いや、高すぎるプライドは驕りでもあるよな。





 仕方がないので、入学式から1週間後に俺はようやく投げられた手袋をよけることなくつかんだ。


「しつこいからね・・・・決闘を受けることにしたよ」

「おお!!やっとか!!」


 何度も何度も手袋を投げ、ついにはフォークやカーブと言った投げ方まで取得していたリースは、カグヤが手袋を受け取ってうれしそうな声を上げた。


「ただし、条件がある!!」

「条件か?」

「いやもう・・・しつこいってば!!だからこれで俺が勝ったら今後決闘を仕掛けるな!!」

「いいだろう!!このリース・フォン・エルソードの名においてその条件は飲みこむ!!こっちから仕掛けているからにゃ!!」


 あ、最期噛んだ。


 どこかしまらないけど、とりあえず決闘をカグヤは受けることにしたのであった。



『あと、その魂魄獣のネコを好きなだけモフモフさせてくれるという条件も!!』

「アンナ、どれだけあのネコが気に入ったの?」

・・・さてと、決闘というからにはどのようなものにしましょうかね。

少なくとも剣術・魔法はあるとして、魂魄獣同士というのもやってみたいところ。

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