#17
本日2話目!!
早速というか、主人公の宿命というか・・・・
SIDEカグヤ
・・・・入学そうそう、喧嘩腰で攻めてきたやつが現れた。
「えっと・・・・まず誰ですか?」
「お前がカグヤか!!僕の名前はリース・フォン・エルソードであり、今回の入学試験でトップを取るはじゅだ・・・・はずだった者だ!!」
((((噛んだけど速攻で直したなこいつ))))
今一瞬噛んだけど、すぐに言い直したはすごいような。
カグヤの目の前でいきり立っているのは、ちょっと薄い青色の髪をした中性的な顔立ちをした男子のようである。
そして、わざわざ説明してくれたことから、カグヤはなんで相手が喧嘩腰なのかを理解できた。
「つまり、トップを取れなかったのは俺のせいだとでも言いたいのか?」
「そうだ!!筆記試験はまだいいとして、剣術と魔法の方ではお前のすぐ真後ろに並んでいたんだ!!そしたらカグヤ、僕の番の前にお前がいろいろととんでもないことをして、本調子を発揮できなかちゃ・・・かったんだぞ!!」
あ、また舌噛んだ。
そして今度は二度目だったので恥ずかしいのか顔が余計真っ赤である。
そして後方にいたのかよとツッコミを入れたい。
そして今日の入学式前に張り出されていた結果を見て、全部がカグヤより下だったことに怒ったリースは、わざわざ入学式の後、担任が来る前のクラスへカグヤに怒鳴り込みに来たようである。
『そもそもそれってあなた自身の実力のせいでもありますよね。カグヤ様のやらかしたことは確かに無茶苦茶で加減しらずの行為でしたけど、それで実力を発揮できぬほどになったのであれば、貴方の精神がまだまだ未熟だったという事じゃないですか』
アンナが代弁するかのようにしゃべるけど、さりげなくひどいこと言っていないか?
「うるさい!!魂魄獣というかそのしゃべる本は黙っていろ!これは僕がカグヤに対して言っていることだ!!」
『カグヤ様に対してなら、私に対してと捉えて同じです。魂魄獣は主の魂に使える身。その主に対し手ならば、すなわちつながりのある私に対してでもあるのです!!』
「無茶苦茶だろ!!魂魄獣は確かにそうかもしれないけど、根本的なのはそのカグヤじゃないか!!」
『うるさいですねもう!!というかそもそもまだ担任の方の説明も始まっていない中、いきなり攻撃的に話すのはどうかと思いますよ!!校内では特に身分さとかも差別はされませんけど、それ相応の常識ある振る舞いは求められます!!』
「というか、2人ともいったん落ち着いて」
「そっちは黙ってくれ!!」
『カグヤ様は黙ってください!!』
・・・・・あの、俺一応その話しの当事者になるんだけど。
カグヤに対して文句を言いに来たリースとかいう男子。
だけど現在、アンナが代わりに対応しているうちに二人で言いあっており、すでに眼中から外れてしまった模様。
どういう状況やねんこれ。
そのうち、このクラスの担任の先生らしき人が来て、あわててリースとかいうやつは逃亡し、去り際に「放課後に運動場の方へ来い!!」とか叫んでいたけど・・・・
『シグマ家の名前があるのを知っているようですが、それでも自身の阿保みたいなプライドで喧嘩を吹っ掛けてくる餓鬼の様ですよ』
アンナの機嫌が悪いし、ここは忘れたふりして逃亡しておこう。
子供の喧嘩の様なモノだし、この程度なら特に互いの家から言われることもないだろうな・・・・・多分。
初日から面倒ごとが襲来してきたことから、カグヤはため息をつくのであった。
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SIDEリース・フォン・エルソード
(・・・・・くそっ!!なんだよアイツは!!)
自身の教室へ逃亡する中、リースは心の中でそう叫んだ。
リースの家はエルソード男爵家であり、貴族家なのでカグヤのいるシグマ家の話は聞いたことがあった。
いわく、人と言えないほどの化け物じみたい人が多く、国としても扱いにくい存在であると。
貴族は貴族らしく国王に従えばいいとリースは思っており、良い印象は抱いていなかった。
そして、最悪というか嫌な事としてリースは実家のエルソード家でも扱いはよくなく、それでさらに機嫌が悪かった。
理由としてはとあることがあって、そのせいで自身は嫌だと言ったが、無理やり偽らされてこの学校に入学させられたのである。
・・・・・そのため、いっそのことこの学校で成績優秀になってやって、家からきちんと独立できるような出世をねらっていたのだ。
ただ、その第一歩として入学試験時に全力を出そうとしたのだが・・・・・そこで立ちふさがったのが、シグマ家のカグヤであった。
自身の順番の目の前に付かれて、さらにカグヤの剣術や魔法に驚き、精神的に乱れて集中できず、結局全力で受けられなかったのだ。
そして、結果としてカグヤより下の結果となり、まざまざとその結果を魅せられて怒り、こうして教室に一度突撃したのであった。
・・・・ただ、ここで予想外だったのはカグヤ本人に怒るはずが、その魂魄獣である本の様な奴との口論に至ってしまったことである。
「ちぃ!!魂魄獣でも物質型だけに堅物かよ!!なんで本なんかに口論の邪魔をされなきゃいけないんだよ!!」
とはいえ、一応カグヤ本人に放課後に運動場へ向かうようにいう事はできた。
そこでリースは決闘を申し込むつもりであり、自身の実力をしっかりと見せつけようと思っているのだ。
試験時のカグヤの実力も目の前で見たことは見たが、それでもアレは偽りのように思えて、リースには納得いかなかったのである。
放課後に決闘を申し込むことを忘れない様に念頭に入れながら、自身のクラスへと、リースは向かうのであった・・・・・
主人公、今回空気と化していた。
次回に続くけど、まあ事情はあるようで・・・・・・




