#149
ACアダプタの解決がようやくめどが立った。
活動報告にてアドバイスをくれた方や、心配してくださった方々、ご迷惑をおかけいたしました。
‥‥‥年月は経ち、カグヤの子供たちであるディラ、ミリア、アレン、アリア、ルビヤは皆大きくなった。
他にも兄弟姉妹も生まれたが、それぞれすくすくと育っている。
そして本日、とあることが決定したのである。
この日、バーステッド王国の王城内にて、その決定がだいぶ頭部が不毛地帯となったダースヘッド国王が告げた。
「‥‥‥では、ゼルビス公爵家のディラ・フォン・ゼルビスを次代の国王として、王太子に任命するのに誰も異議はないな?」
国王の問いかけに、集められた貴族や国王の実子である王子や王女たちは心を一致させる。
「「「「「異議なし」」」」」
「では、そう決定づけ、近いうちに正式に発表しよう」
「‥‥‥ふぅ、ディラが王太子にされるとはな」
「一応、王族の血筋であり、お兄様やお姉さま方が皆了承いたしましたからね。長年の胃痛の種であったシグマ家や、このゼルビス家に関してもきちんと相手に出来る自慢の私たちの息子ですからね」
執務室にて、国王から受けた正式な知らせにカグヤはつぶやき、ミルルはにこやかに答えた。
現在、子どもたちは皆学校で学生生活を行っているのだが、誰もが道を踏み誤らず、きちんと学べているのは諜報部隊や定期的に届く子供たちからの手紙でカグヤは知っていた。
王位継承権がある可能性から、帝王学やその他政治や外交に関することも学ばせているので、国王となってもきちんと王族としての義務を果たせるであろう。
ディラに確認をとってみると、自分が王太子となって、次代のこの国の国王になることに異論はなく、やる気に満ち溢れているようであった。魂魄獣のオウムのピーちゃんも一緒にやる気にあふれているようだ。
‥‥‥密かに、王位継承権のあった王子たちからお礼の手紙も来ていたようだけどね。
よっぽど国王の座に就きたくなかったようで、恩を忘れないなど、物凄い感謝の心と涙が詰まっていた。
すっごい濡れていたし、よっぽどうれし涙を流しながら書いたのであろう。せめて涙を乾かしてからやってほしかった。
そして息子よ、せめてネーミングセンスだけ治らないだろうか?そこだけ不安です。
それはそうと、アンナやリース、サラとの最初の子供たちにも、実はまだ学生生活を謳歌している時期とはいえ、ちょっと進路が決まりかけているようだ。
アンナとの子供であるミリアは公爵令嬢として現在、タブヤ帝国にあるとある学園へ学びに行っている。
学ぶのが好きな子のようで、より諸外国を知って知識を深めようとその向上心はとどまるところを知らないようだ。魂魄獣は、アンナに似ている物質型の辞書のゼルフォニアだしね。
ただまぁ、なんかそこの帝国に馬鹿皇子がいるようで‥‥‥フローリアに言って、諜報部隊を派遣して探りを入れたほうが良さそうである。なにか害をなそうとしたら徹底的につぶすつもりだ。
せっかくなので、何かあったらその時にこの地方で最近開発された最新の、全国生中継ができるテレビのような魔道具も使用しよう。いい機会かもな。
もう一人のアンナとの子供であるアレンだが‥‥‥こちらは少々悩みの種になりそうだ。
男の子なのに、ハーフサキュバスでもあったアンナの血筋があるせいか、美少年と言うよりもい美少女っぽい見た目になってきて女子生徒よりも男子生徒たちからの付き合いを求める声が高まっているようだ。
本人は男の子だという自覚があるのに、周囲が女の子のように思えているのだからジレンマが起きているのである。なんでこうなったし。
一応、実力とかも熊を一撃どころか、火炎龍の若い者と模擬戦でいいところまで行けるほどあるのだが‥‥‥どうにもならないのが現状だ。
しかも、その魂魄獣がこれまた‥‥‥神獣型で普段は燃える火の鳥と人の姿になれるのだが、どうも男の子のようで実は女の子のようなものであるのだ。
おい神よ、お前わかってやっていないかと、アンナを通して抗議したのだが‥‥‥帰ってきた返答が「万が一の時の相手にでもどうじゃ?」という、ぐぅの音も出ないようなものであった。
言い返せないので、その問題が解決するまで、嫌がらせとして毎晩アンナと共に怪談話を送ることにしたら、はっはっはと笑って返したので、本気で怖いものを送ったら3日で降参してきたよ。
‥‥‥一応、神側の方で何とかならないか考えてくれるようなので、解決策待ちかな。
あ、ゼルビス家の次期当主候補でもあるから、出来れば早く解決を望む。
リースとの子供であるアリアだが、こちらも同様な問題がある。
ハーフサキュバスの血を引いているせいか、中々美人に育ったせいで求婚者が多い様だ。
国内外を問わずに多く、ちょっとした高根の花のような状態らしい。
そのせいで肉体的に求めたりして襲ってくる輩もいるようだが、見た目とは裏腹に結構強いので一人でいようともいとも簡単に追い返せるし、諜報部隊をつかせているので万が一という事もない。
と言うか、逆にそのギャップがどうも受けているせいか、それともちょっとS気があるせいかドMとk化したやつらに大うけして、ファンが増えているようだ。
‥‥‥まぁ、根本からの屑野郎も叩きのめしたら改心したりして、その親たちからお礼の返事が来るほどである。何をやっているんだ娘よ。魂魄獣も物質型の鞭のヘンリーで、どことなくやばさが増したような気がする。
サラとの子であるルビヤだが、こちらは火炎龍の群れでの長に、次期長にならないかと勧誘を受けていたりする。
ほぼ人に近い姿だけど、ドラゴン的には群れをまとめられるものであれば種族を実は問わないそうで、問題はない様だ。
ルビヤ自身も皆と仲が良く、少しシスコンブラコンの気があるようだが‥‥‥まぁいいか。
あと、他の種類のドラゴンともどうやら仲良くなっているようで、他の群れとの懸け橋になるかもと言う期待も込められているようだ。いつの間にと言うレベルで、物凄い早く動物やモンスターたちと仲良くなれるようだし、うってつけかもな。
でも、時折捨て犬捨て猫を拾ってきているようで、既にちょっとした動物の群れのリーダーになっているようだけどね。
合併するのか、別の群れとして扱うのか‥‥‥そこはルビヤ自身の判断であろう。
「こうして考えてみると、本当に我が子たちは色々やっているなぁ」
『皆それぞれの道はありますけど…‥誰もがある意味常人離れしたことやっているという共通点はありますよ』
にこにこと笑いながら言うアンナだが、それフォローになっているのだろうか?
何にせよ、兄弟喧嘩とか些細なモノなら起きることはあるのだが、皆仲が良く、すぐに仲直りするので問題を起こされないことはいいだろう。
そう考えると、他の貴族家とかで当主争いが起きる様な家よりは平和的だろう。
喧嘩の際に、山一つが犠牲になりそうになって、諜報部隊が必死になって直したりする負担があるけどね。おかげでその修復に特化した「自然修復部隊」なんていうのも増設したのであった。
‥‥‥なお、シグマ家の場合は兄弟喧嘩が起きたとしても、そこまでの規模は起きていない。
なぜかカグヤの子供たちの力が大きいというのがあるのだろう。
その事に目をつけた貴族たちが妾・愛人等として娘を送り込んでこようとしたが、愛妻家のアピールをして何とか抑え込むのには成功。
おかげで外からは増えなかった。
‥‥‥敵は内側にいたのである。
『そう言えば、フローリアさんは今頃どうしていますかね?』
ふと思い出したかのように、少しだけアンナがニヤリと笑いながら言った。
「少し休暇を取って、世界を見てくるそうだ。いいところを見つければ、その地に子供を置くようだしなぁ…‥」
『まぁ、カグヤ様との子供ですしね』
「お前らが分かっていてやったよな…‥まぁ、特に不満はないが」
カグヤのその言葉に、その場にいたアンナたちはにやけながらもそっと顔をそらした。
‥‥‥そう、カグヤはフローリアとも結婚したのである。
精霊である彼女との契りの件に関してだが、どうやら女の勘ゆえかアンナたちにはフローリアがカグヤに好意を抱いていたのを分かったようだ。
妻としての立場を考えるならば抑えそうなものだが、ここはあえて応援して結ばせたほうが面白そうになるかもと、結婚した後に茶目っ気が増したアンナたちによってあれやこれやと細工を施され、流されるままに結果としてフローリアとカグヤは結ばれたのである。
子供も生まれたが、皆精霊として生まれたようで、何をつかさどるかの存在が不確かな故に、世界をめぐってその存在を確定させるらしい。
増えた子供たちを考え、カグヤは皆が元気なのをうれしくは思う。
そして、妻たちにはかなわないなと、少しへこんでもいたのであった‥‥‥
ある意味、少しカグヤは嫁の尻に敷かれてきたかも。妻たちの結束は固いようである。
カグヤの子供たちってどのぐらいの数になるだろうか。
‥‥‥さてと、大変長い間ご愛読をなさってきた皆様方にここで最後の次回予告を短くお知らせ。
次回、「エピローグ」と言う名の最終回。
お楽しみに!!
‥‥‥そして、ついでに言うならば新連載をそろそろ開始いたします。最終回の後書きにその情報を少し載せますので、そちらもどうぞお楽しみください。