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サイドストーリー:アンナ・レビュラート 外伝・終譚

本日2話目!!

アンナ・レビュラート時代の話はこれでお終いかな?

‥‥‥この世界が崩壊するまであと数年。


 人里離れたある山奥にて、彼女、アンナ・レビュラートはその計算結果を導き出していた。


 

 師匠から受け継いだ研究を元にしていた彼女だったが、その結果が出たのでより手を速めて、その崩壊前にこの世界から出る方法を模索していたのである。



 数々の実験などでのデータから言って、まずこのままの状態でこの世界から出ることは不可能だと判断した彼女は、未だに研究途中の魂の方で転移することを決定づけた。



「ふぅ‥‥‥となると、やはり魂の成分的なものから言って、実体のない物の転移の方法には‥‥‥」



 まだ数年あるからと言って、余裕があるわけではない。


 どれだけのエネルギーが必要になるのかを考えると、そのエネルギーを蓄える方法や、充填時間も考慮に入れなければいけないのだ。







‥‥‥また、この転移では彼女は自分だけの転移方法だけを重点的に考えていた。


 他の人?特に関わりも持っていないし、それにもうすでにだいぶ昔から彼女は人々から切り離した生活を送っているのである。





 ずいぶん前に魔王がこの世界に出たそうだが、勇者が倒し、彼らはそのあと元の世界に帰還したとも伝得られているそうだが、その真実は全く違うと彼女は知っていた。




 異世界から、この世界へ召喚する方法はある。


 けれども、逆にやることは未だに不可能なようだ。


 そして、勇者と言うのは人以上の力を持つので、時の権力者たちはその力を恐れた。


 自分たちの地位が脅かされるかもしれないという可能性や、もしくはどこかの国手先となって攻めてくる可能性を考え、その恐怖に負けたのである。



 その結果、人知れずに勇者たちは密かに毒殺され…‥‥その真実は闇へ葬り去られたのであった。



 まぁ、その毒殺に立ち会っていたアンナが言うのもなんだが、ある意味屑のような所業であろう。


 その毒殺にアンナが応じたのは、その権力者たちとの取引もあった。






 勇者を召喚するための召喚陣、その記録をすべて見させてくれる代わりに、絶対に100人中100人が確実にあの世へ行ける、鑑識に回しても絶対に自然死としか出ないような毒を渡したのであった。





‥‥‥まぁ、半分ぐらいは個人的な恨みもあったが。


 何しろ彼女自身もまた、人以上の力を持つので、当時魔王が生きていた時に仲間になってくれと言う勧誘がひどくしつこく、しまいには勇者だから許されるとかいう超強引な理論で、既成事実を作って、そこから付いてこさせようとさせられかけたのである。


 その貞操の危機に、そして余りもゲスな企みに、山が5つ犠牲になるほどアンナは本気でキレた。



 その計画を彼女は素早く知ったので、ちょっと魔王の方に交渉をして男の方を性的に襲うモンスターを派遣してもらい、ちょっとばかし再起不能なレベルにさせたのであった。


 一応、役立たずの存在にするといろいろと困るかもしれないので、薬で肉体だけは修復してはいる。



 なお、なんで魔王と交渉で来たのかと言えば、魔王の方からもまたアンナに妃になってほしいとかいうしつこい勧誘が来たので、そのたびに撃退しているうちに連絡先ぐらいはとっておいたからであった。


 交渉の際には、何とか魔王のしつこさに勝って、勇者の勧誘には絶対乗らないという事を約束はした。


 その後、魔王が倒された際には、きちんと魔王とのその交渉内容や勧誘などの記録は全て見つかる前に処分しておくというアフターケアもしっかりやっておいたのである。

 

 ただし、魔王の若いころに書いたであろうポエムや、好きな人宛だったラブレターの山、何もないのに封印されているとか言って付けていた眼帯やスナップサックなど、黒歴史とでもいうべきものは全部勇者に見つかるようにしておいたのは、ほんのわずかなしつこさへの仕返しであった。


 勇者一行は爆笑していたが、ついでに彼らの黒歴史もこっそり世界中にアンナはばら巻いておいたのであった。





 何はともあれ、毒殺後は権力者たちに口封じのために同じように殺されかけたが‥‥‥‥腐敗して肥えてぶっくぶくの能無し共は彼女の敵ではなかった。


 むしろ、勇者を利用して様々な不正などをやっていた腐敗の実態をそれとなく民衆に自然にさらけ出されるようにして、そのまま無事な状態で逃げ切ったのであった。




 そんなわけで、現在はゆっくりと人里離れた山奥で研究を進め、少しづつだが世界を超える方法を利秋してきた。


 もう数年後には来るであろう世界の崩壊、いや終焉と言ったほうがいいのだろうか。



 その時までに、彼女は研究を続け、着実に成功するように念入りに行っていく。



 そして、心の中で思う。


 時々心の中で見る誰かの姿、そして自分が抱いているであろう気持ち。


 その正体がだんだんつかめてきて、もうすぐ完全にわかるだろうと。




 彼女が前世の照代としての記憶を取り戻し、そして好きだった相手の事を思い出すのは、それから1週間後のことであった…‥‥‥


 


本編へ戻るけど、機会があればもう少しおまけも追加したいところである。

主に日常とか、師匠との日々の話とか。

次回に続く!!



【需要なお知らせ】

次回から新章だけど、もうあと1~2章ほどで終わるかもしれません。話数がいくつになるのかまではわかりませんが、どうぞ最後までお楽しみいただけるよう、お願いいたします。

あ、でも一応まだまだ続くかもしれないという事だけはいっておきます。下手するとこれまだ終わらんぞ‥‥‥‥少し残っている伏線とかも回収しないといけないしなぁ‥‥‥‥ああ、あの人どうしよう。

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