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#125

ちょっと事情で最近忙しい。

しかも、この話長くなりそうなんだよなぁ……もっと語彙力とかが欲しいよ。

『…‥‥‥開始ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!』


 決闘開始の合図と共に、両者とも素早く動き出す。



 カグヤとアンナは手を前に突き出し、同時に魔法を放った。


「『氷結咆哮(アイスドロアー)』!!」

『「火炎竜巻(ファイヤストーム)」!!』


 カグヤが使用したのは、絶対零度にも達するであろう何物をも凍えさせる氷と風の複合魔法。


 アンナが使用したのは、何千度にも達する炎の竜巻を水平方向に撃ちだす風と炎の複合魔法。



 まずは先手必勝とでもいうべきか、相手を確実に場外へ突き落すのに適した魔法を使用したのである。


……氷と炎の魔法があるのは、ただの風の魔法で歯が立つような相手ではないと理解しており、魔法の同時発動と同じような魔法を発動させ、交わらせることによって威力を高める目論見があった。



 その目論見通り、炎と氷が混ざり合い、もはや絶対零度なのか灼熱地獄なのかわからないような流れがテリアスとアーデンベルトの2人に襲い掛かる。


 


 一般人であれば、この時点で降参を叫び、見えている死から逃げようとするだろう。


 だがしかし、彼らはシグマ家のトップであり、一般人といはかけ離れていた。



「シグマ家流剣術……『絶対両断波』」

「『雷撃槍(サンダースピア)』」


 アーデンベルトは魂魄獣でもある剣、デュランダルを真正面に振り下ろし、その剣の軌跡を……真正面から襲い掛かる魔法へ向けて飛ばした。


 テリアスは超・高電圧で圧縮されまくった電撃で出来た槍を魔法で生み出し、その飛ぶ剣の軌跡に合わせて魔法を放つ。


 


 カグヤたちの魔法とぶつかり合い…‥‥そして、互いの攻撃は、




ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォン!!



 物凄い爆発を生み出し、会場全体にその衝撃のすごさが伝わった。


 大気が震え、観客席を守るはずの防壁に余波のはずなのにひびを入れ、そのすさまじさは見ている者達の背筋に冷や汗を伝わらせる。


 だがしかし、誰一人として逃げ出そうとはしなかった。


 この戦いのすごさに惹かれ、そして見逃したくないという心が、恐怖を上回ったのである。


 



 爆発によって生み出された煙がはれる前に、カグヤは素早く動き出す。



 「魔拳闘士の才能」によって足の裏に魔法を纏わせ、意図的に爆発させて瞬発力を強め、一気にまずは父であるアーデンベルトに距離を詰めた。




 接近戦を挑むのであれば、剣を扱うアーデンベルトよりも、魔法の方を扱うテリアスから落とすべきではないかと言う意見もあるだろう。

 たしかに、魔法を使えず、剣に特化したアーデンベルトよりも、魔法に特化しているともいえるテリアスに接近戦を挑んだほうが有利なのかもしれない。



 だがしかし、シグマ家で生まれ育っているカグヤにはその認識が間違っていると理解している。


 接近戦だと……実はテリアスの方が圧倒的に強いのだ。


 何しろ魔法を放つまでの隙を補うせいか、接近されてもいいように体術とかを努力で鍛えていたようで、簡単に言うなれば恒星のごとく下手に近づけば蒸発させられる様な鬼畜じみた強さがあるのだ。


 その為、まだ接近戦であればアーデンベルトのほうがくみしやすいのである。





……とはいえ、テリアスに比べてであり、その実力はとんでもなさすぎるのだが。




「『氷拳(アイスナックル)』」!!


 氷の魔法を拳に纏わせ、一撃を叩き込もうとするカグヤ。




ガキィン!!


 しかし、その拳はアーデンベルトの剣のデュランダルによって防がれた。


「ふふふ、まずはわたしから狙いに来たか息子よ。ならば全力で相手をしよう!!」


 気迫を出し、カグヤに容赦なく剣を叩き込むアーデンベルト。


 カグヤも負けじと応戦するために、剣を懐から取り出し、相手をする。


 けれども、経験や努力の差からか、押されていく。



 

 一方テリアスの方は、この剣戟の最中に乱戦されても困るので、アーデンベルトが片付くまでの間アンナが対処することになっており、カグヤの戦闘のさなか、後方でアンナが必死になってテリアス相手に応戦しまくっていた。


『カグヤ様が終わるまでは引きませんよ!!『彗星光弾コメットライトパレット』乱れ打ち!!』

「ふふふふ、同じ魔法で勝負よ!!『彗星光弾コメットライトパレット』乱れ打ち返し!!」


 互いに魔法を放ち、テリアスは楽しむかのようにアンナの魔法と全く同じものを発動させ、相殺どころかむしろその威力を超えてアンナに魔法の格の違いを見せつけるかのようにしていた。



 カグヤにアンナ、二人の方が不利な状況である。


 けれども、彼等だってこの状況が読めないわけではない。


 いや、当たり前だからと思っているからこそ、互いに相手に対して徐々に追い詰められているのだ。



……しかし、その前提はあくまで「個人だけで」という事である。



――――――――――――――――――――――――


――――――アンナ、そろそろいいか?


――――――ええ、タイミングはカグヤ様に合わせます。


――――――――――――――――――――――――


 この状況が分かっているからこそ、カグヤとアンナはあらかじめ作戦を考えていた。


 たがいに「個人だけ」という前提を無くし、逆転し勝利へ向かうための作戦を。


 そして、二人の反撃が始まる…‥‥

互に不利な状況を理解しているカグヤとアンナ。

だが、その激闘の中で密かに二人とも爪を研ぎ、反撃に移る時を定める。

果たして、勝利の女神は誰に微笑むのだろうか?

次回に続く!!


……ネタバレ的ヒントはあったほうが良いのだろうか?

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