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#104

ちょっとミスコン開催が遅れてますね。


SIDEカグヤ


『‥‥‥で、どうしてカグヤ様までもが出ているのでしょうかね?』

「流れに流されてだな……」


 ミスコンの控室の端の方にて、誰にも聞こえないように消音となるようにされた、魔法で作られた結界のようなものの中で、カグヤは現在アンナに問い詰められていた。



‥‥‥案の定というか、他のリースやミルル、サラと言った面々は気が付いていなかったようだが、アンナだけは直ぐにカグヤだとわかったのである。


 魂魄獣は主と魂を共にしているような生き物‥‥‥カグヤの魂魄獣であるアンナにとっては、すぐに見破ることは容易かったのだろう。



 一応何か事情があるだろうという事で、誰にもばれないように影が薄くなるように橋の方へ移動し、消音出来る魔法を周囲にかけて、カグヤはアンナになぜ女装の完全偽装した状態でミスコンに出されているかの経緯を説明した。



『‥‥‥なるほど。それなら仕方がありませんね。相手の勢いがぐいぐい来ていて、そりゃ断る前に流されますもんね』


 カグヤの説明を聞き、アンナは納得したかのようにうんうんと腕を組みながらうなずいた。


「それだから仕方がないとはいえさ…‥‥アンナ、何でこの控室で皆着替え中(・・・・)なんだ?」

『そりゃ、ミスコン用の衣服に着替えるためですよ。カグヤ様の場合は完全偽装中なので、衣服を変化させるだけで良いですね』

「それはそうだが‥‥‥もう服着たか?流石に目の毒になるというか、後が怖いんだが」


 カグヤは必至で目をつぶりながら、アンナが着替えるのを待った。



‥‥‥実は現在、控室内では参加者たちが大会から支給されたセンスを競うための衣服に着替えている最中であり、その中にカグヤは流されてはいらされたのである。


 目をつぶる前にアンナが素早く気が付いて前に立って防いでくれたとはいえ、彼女の股着替え中のようであり、いつもの魔女が着るような黒いドレス風の服ではなく、もろに下着姿であったのは顔が赤くなったが。


 と言うか、意外と着痩せと着太りの両方をしていたようで、服を着ているとき以上に艶めかしと言うか、流石ハーフサキュバスでもあったというべきか‥‥‥


『カグヤ様、鼻血出てますよ?』

「やばっつ!!」


 思い出しただけで、鼻血ぶーものであった。煩悩と今の記憶を消し去らないと、ほぼ確実に失血死しそうである。







「と言うか、アンナ。他の皆にはどうか黙ってくれないか?ここにいることがばれたら流石に殺されるんだけど!!」

『あー、サラさんはまぁいいとしまして、他の皆さんですとほぼ確実に殺すでしょうね。後周囲の他の女性たちの怒りもかって、社会的にも殺されるでしょう』


 さすがに完全偽装の才能で女装して、ミスコン会場に紛れ込むのは不運すぎる。


 この状態でもしカグヤだとばれたら‥‥‥着替えの状態を見ているので、社会的に殺されるのはまず間違いないだろう。


 

 幸いと言うか、カグヤの今している女装姿を見たのは模擬店での客と現在同様の悲惨な格好にされている男性陣だけであり、その恥ずかしい記憶を脅しに使えば口封じが出来そうなことであった。



「もう間もなくミスコンで出場者たちが出る時間でーす!!順番に待機してくださぁぁぁい!!」



 ミスコンのスタッフのような人が連絡を叫び、皆が順番についていく。


「ああもう、どうしてこの俺がミスコンなんかに!!」

『諦めましょうカグヤ様。黙っておいてあげますから、今はどうやってこのコンテストを乗り切るかが重要ですよ』


 頭を抱えるカグヤに、そっとアンナは慈愛の目で見つめながら撫でるのであった。


‥‥‥と言うか、まずは服をさっさと着てくれアンナ!!今ちらっとまた見えたんだけど!!



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

SIDEその頃のカグヤによる処理済み同級生一同



「いらっしゃいませー!!どうぞどうぞ!!」

「之でも男なんですが、今は女の子の体になっているんですよー!!」

「どやぁ!!これだけのボリュームは通常では見れまい!!」

「ふっふっふっふ、つるペタもいればボインも普通もいるぜぇぇ!!」


‥‥‥カグヤの手によって、姿を変えられた同級生たちがいる模擬店は現在、予想以上に大盛況となっていた。


 そして、段々姿に慣れてきて過激化してきたのだが、慣れ過ぎてやばいことをしようとしたやつらが出てきたので急きょ閉鎖になったのであった。


 どうやらいけない扉が開きつつあるようで‥‥‥‥正気に戻った後、一部を除いては数日学校を休むほど羞恥心にさいなまれる者が居たのは言うまでもない。


次回はきちんとミスコンになるよ!!

他の面々の衣服や姿、アピール方法を考えているとなかなか難しいんだよね。


‥‥‥ああ、後々記憶消去の方法をアンナに聞いてみよう。彼女なら消す魔法なんかを知っているはずである。

そうカグヤは考えて、教わることを決めたのであった。

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