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#98

やや短めです

‥‥‥ミスコンの開催が決定し、皆に知れ渡ったその日の真夜中。




 女子寮にて、男子禁制の秘密の女子会が行われようとしていた(もともと簡単に侵入するのは不可能になってはいるのだが)。


「では‥‥‥確実にミスコンとやらが行われるのでしょうか」

「発案はあの色欲ボケ男(ルシス)であり、堂々と男子生徒たちにも告知をしていたのだから間違いないでしょう」

「あたしの馬鹿兄貴がすいません‥‥‥」

「「「「「いやもう慣れたし」」」」」


 ネリスが思わず謝るが、女子達の心は広かった。


 そもそも元凶はルシスなので、ネリスに非はない。




「さて、このミスコンによって私たちは『美しいとは何か』という疑問に対して終止符を打てるはずなのよね」

「美容のために美白剤やシャンプー、トリートメント、ボディーソープに高級石鹸などを使いましたけど‥‥‥」

「女性と男性の美しいの基準はずれており、その差によって納得がいく美を追求できないのは歯がゆかったですが‥‥‥」


「「「「「これで美しさナンバーワンを決定出来ればその美しを基本として、そこを頂点とも目指すべき高見にもできるのよ!!」」」」」


 くわっと、叫ぶ者などが出て、気合の炎がまるで目に見えるほどである。



‥‥‥彼女たちが美しさに迷走したのは、以前会ったマッキーナによる学内男性たちの大半が掌握されたことに起因する。


 その時に婚約者の相手がいたりする令嬢などが、マッキーナに奪われたように感じ取れ、そして己の魅力に自信を喪失したのだ。


 そこで、己の魅力を追求し、美しさを求めて様々な手段を取っていったのだが‥‥‥互いに美しさを争うような修羅場になりかねない、下手すればあの第2の屑女になる可能性があるかもしれないと、皆気が付いて踏みとどまったのであった。



 そして今回、女子生徒たちにはほぼ迷惑でしかないナンパ男が出した「ミスコン」と言う案に、皆が食いついたのだ。


 これによって、目指すべき美しさが分かるかもしれないという事を考えて‥‥‥




「そういえば、ミスコンに何か商品とかはあるのでしょうか?」

「ええっと‥‥‥美しさを追求するならと言うおすすめの品々があるそうよね」

「ふむふむ、肌の張りを保つ保湿剤や、美容パック、乳白液などもありますけど‥‥‥」

「これなんてどうかしら?『好きな殿方と一緒に2泊3日のウフフな旅』。うまいこと行けば、意中の方と親密になれるかもですって」


 一人の女子生徒が発したその言葉に、ピクリと耳を動かした者たちがいた。


「殿方と一緒にですか‥‥‥」

「押してダメなら引いてみろ出したっケ」

「うーん、悪くないかもしれないな‥‥‥」



‥‥‥密かに、意中の相手への思いを伝える良いチャンスなのかもしれないと、そう考える女性たちの戦いが始まろうとしていたのであった‥‥‥



‥‥‥おおぅ、誰とは言わないけど、共通して狙っている相手がいる者たちが、互いにすごい火花を散らしそうである。

巻き込まれの才能‥‥‥いつの間にか発動しているようだ。

ちなみに、美容用の薬品等も賞品として出ていますが、大半が実はカグヤの兄が無償で提供したモノだったりするのを誰も知らなかったりする。

密かに兄は影を濃くしようと努力はしているのですよ‥‥‥

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