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#97

新章開始!!

と言うか、すごい久し振りの学校名が出ます。

‥‥‥マッキーナ騒動からしばらく経ち、バーステッド王国内は秋が深まり始める。


 紅葉が美しく彩られ、冬に備えて稼ぐ人たちが行きかい、落ち葉が舞って清掃する人たちの邪魔にもなり、焚き火を楽しむ人たちの資源として重宝される。


 そんな中、学校内で……



「ミスコン?」

「そうだぜカグヤ!!学園祭でついに開催が決定したんだ!!」

「ふふふふ、ミーの必死の努力で生徒会が動き、ついにこの学校で最も美しき乙女を決める大会が解放されるのだよ!!」


 食堂内、今日は珍しく男友達で集まっていたところで、カグヤはベスタとルシスからミスコンの話を聞かされた。



 学園祭、それはこの学校で秋ごろに行われる行事だが、模擬店や何かの出し物をしたりする人が多く、外部からの人が多く集まったりする。


 ただ、バーステッド王国の首都ロウソリアンにあるこのネフィトリアン学校は、貴族や平民も入り混じって教育されており、身分も平等に扱われることになっているのだが、流石に貴族家の者のなかには労働をすることが苦手な人もそこそこいて、基本的に平民出身の人だけで模擬店を経営しているのである。


 まぁ、貴族の子息や子女でも働く人は働くし、客としても楽しみまくるので特に問題は起きていないのだが。



 ただ、ミスコンなる物は今まで存在していなかったのである。


 美しさで基準を付けられたくないという人が多いだろうし、そんなイベントは俗すぎるとして、男子生徒たちが毎年発案するものの、却下され続けていたのだ。


 けれども、今年は違った。



「こういう時にあの野郎の事は言いたくないけどね、あのうっとおしかった女の影響か、自身の美しさに自問自答する女子生徒たちが増えてきたんだよ」

「美容品を買い求めたりなどしてきたんだよね」


 あの腐れ女(マッキーナ)は才能のせいとはいえ、一時的にこの学校の男性たちの大半を手中に収めたことがあった。


 その事から自分の美しさは、己が好きな人に本当に効果があるのだろうかと疑問を持つようになった女性たちが増えて、ちょっとした問題が起きているらしい。


「美しくなれるとか言う化粧品を詐欺る人が出てきたりして、ちょっと熱狂に近いんだ」

「そこでミーは発案した!!美しさを求めるのならば、まずはその基準を明確に定めるために何かイベントを起こすのが良いとね!!」


 どやぁ、っとどこか殴りたくなるような笑顔でルシスはそう叫んだ。


 美容に熱中しすぎて、何かまずい問題でも起きたら目も当てられない事態になる可能性がある。


 美しさとは何かと迷走する人が多くなり、髪を染めたり、厚化粧になったりと、後々黒歴史になりそうな格好をする人まで出てきたそうだ。


 そこで、この際だから美しいとは何かを考えるためにミスコンの開催が決定したのだという。


 発案者はルシス、実行員代表はベスタ‥‥‥お前らが見たいだけじゃないか?


 と言うか、何気にこの二人はこの二人で意気投合したようで、互いに熱い握手を交わしていたりもする。



‥‥‥一部の腐った方々が鼻血を垂らしていたりするので、控えてください。というか、そんな文化がこの世界にある事を知りたくはなかった。







『なるほど、ミスコンですか。それで美しさの基準を決めることにすると』


 アンナも女性であるせいか、ちょっと興味がわいたようだ。


 ルシス(ナンパ大魔神)の前だから本の姿でいるけどね。


「まぁ、流石にミーが提案した水着審査やヌード審査はだめになったけどね」

「当り前じゃないか?」


 いくら何でも一応貴族の令嬢などがいるし、プライベート以外では素肌をさらしたくない人は多いだろう。


 と言うか、後者のそれはほぼ確実にアウトとしか思えない。あ、ネリスがその言葉に気が付いたのか物凄い形相でルシスの背後に迫ってきて‥‥‥











 食堂が文字通りの血の海に沈んだので、カグヤたちは退避して次の授業が行われる教室へと移動する。


 ルシス?あいつはまぁいい奴だったよ。ベスタも巻き添え喰らっていたけど、才能の対象外なので拷問器具は使用されずに、直接バキッとやられていたけどな。


「にしてもミスコンとかって良く開催するよな‥‥‥」

『カグヤ様は見たくないのでしょうか?』

「いや、見てみたいとは思うけどさ、そういうので優劣が付いてしまったら後々厄介ごとの火種になりそうじゃん」


 ライバルを蹴落とすためのどろどろとした水面下での争いが起きそうで、そこをカグヤは恐れているのである。


「圧倒的で、満場一致で納得できるような相手ならまだしも、個人の好みなんかもあるだろうしな‥‥‥」


 人によって好みは違うのと同様に、美しさの判断基準も人によって異なる物だ。


 今回のはその判断基準を獲得するためのものだという説明だが、皆が納得できるようなものになるのかは不明である。



『‥‥‥でしたら、私が出てみましょうか?』

「え?」


 アンナのその意外な言葉に、カグヤはきょとんとしたのであった。


 彼女がこういう場に自ら出ようとするのは、なんか珍しいような‥‥‥



ミスコンと言うけど、この学校の他の美女たちが黙っているだろうか?


【お知らせ】

NコードN4398EB「自由を求めての魔物使い!!(仮)」を、本日同時刻に新たに掲載開始いたします。

魔物使いのお話シリーズで、原点回帰を試みました。たまには初心に戻って、書きたくなるんですよね。

興味がある方は、ぜひ見てください。

‥‥‥この物語との関連性はほとんどないですが、たまにはコラボさせようかと検討中。あ、(仮)なのは少々タイトルをまだ悩んでいるからです。

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