#94
本日2話目!!
ちょっと短い?
「なるほど‥‥‥最初は存在を無視されるようにするという精神的苦痛を味合わせるのね」
「はい、兄上たちの協力と、情報提供をしてくれたルシスとネリス、後その他協力者たちに手を借りまして、皆で今こうして『マッキーナとか言う悪女を国へ追い返してついでにズタボロ作戦』を実行しているのです」
「‥‥‥ねぇ、カグヤ。その作戦名って誰が考えたのかしら?」
「エリザベス兄上です」
「!?」
にこやかに尋ねるテリアスに対して、カグヤは直ぐに返答し、エリザベスはびくっとビビった。
「ふふふふ、相変わらずネーミングセンスだけは残念な息子ね。次期当主になる第1子なのに、孫が生まれたときも変な名前になると困るから、帰ってきたらそこの方を鍛えるわね」
「いやでも母上!!スイレンは『ぶっ飛ばせ作戦』、カグヤは『MMK作戦』と言うネーミングでしたよ!!それでまともそうなこの作戦名を思いついた自分に軍配が上がったのですが!!」
「そう、だったら二人とも追加ね」
「「兄上!?」」
被弾避けられず、兄弟そろって帰郷した際にネーミングセンスの特訓を決定させられたのであった。
「それはそうとして、今日この母が来たのはカグヤ、あなたのその作戦がどの様な成果を発揮するのかこの目で見に来たのよ」
「‥‥‥そういえば実家の方に連絡はしていなかったと思うのですが」
ふと、テリアスのその発言で、カグヤは疑問に思った。
今回のははっきり言ってカグヤの独断専行であり、実家のシグマ家には話していなかったはず。
そのためこの母が知るすべもなく、知るとしても兄たちが連絡するぐらいなのだが‥‥‥
「エリザベス兄上、スイレン兄上、母上に連絡しましたか?」
「いや、していないんだけど‥‥‥」
「同じくしていないな」
カグヤの質問に、兄二人は首を横に振った。
「ふふふ、シグマ家の情報網を舐めないで頂戴。貴方たちはシグマ家の一員、その行動はすべて把握しているのよね。だから、今回のその腐れ外道最悪屑女への制裁の話を知ったのよ」
にこやかに告げる母に対して、カグヤたちは顔をひきつらせた。
つまり‥‥‥全部筒抜けであり、今回の制裁相手についてこの母も独自に調べ上げてしまったのだとわかったのである。
母であるテリアスは普段は優しいが、特訓などに対しては厳しく、そしてこういった腐れ外道に対しては滅するほど過激なのだ。
下手したら細胞一つ残さないようにとあたりを巻き込んでの殲滅級どころか国一つ消し去るような魔法を使う可能性を恐れて、カグヤたちは伝えていなかったのだ。
それなのに、もう独自の情報網で調べ上げられてしまったようで‥‥‥
「まぁ、今回は可愛い息子たちが考えた作戦でやるようだし、私自ら動くことはほぼないわね」
その言葉に、全員ホッと息を吐いたところで、
「でも、この作戦は手ぬるいわね。もっと過激に逝きましょう」
その言葉に、全員一気に超不安に陥れられたのであった。
‥‥‥過激って、国を破壊するようなものはマジ辞めてくださいね母上?というか「逝く」って言葉だと完全にその命奪っていませんか!?
一応、今回のこの作戦はあくまであのゲス野郎を徹底的に叩きのめすだけで、ラフター皇国を潰すようなことはないんだけどなぁ。
でも、間接的には潰れるか?国全体があの腐れ外道に溺れていたようなものだし、この作戦によって他国からいろいろやられるだろうしな‥‥‥
【速報】テリアスの案が追加されるもよう。当初の予定と少々異なる羽目になった。
なぜこの人が出てきたせいで作戦が修正されるのか……少なくとも、マッキーナはより強化された生き地獄を味わう羽目になったようである。
次回に続く!!
‥‥‥できれば「生きて」の方の人が多いようだけど、これって骨残るかな?




