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#8

いつの間にか日間ランキング入りしていました!!

ご愛読ありがとうございます!!

・・・・才能が判明してから1カ月後、現在カグヤは昼の休憩という事で、ぼっこぼこになっている訓練場という庭の一角で、ぐったりと大の字でぶっ倒れていた。



「才能学習と才能向上があるのはいいけどさ・・・伸ばすために行われるこの鍛錬って辛いなぁ」


 思い出すだけでも涙出てくるな。平和な4歳までの時代よさらば・・・・・。


「まあ、将来的には大丈夫そうですがね。あ、汗と涙拭きますね」


 もう悟った状態でいると、アンナが本の姿から人の姿になってぐったりと疲れた体を起こしてタオルで拭いてくれた。



 才能が判明してからというもの、「才能学習」で才能を覚え、「才能向上」で才能を徹底的に鍛えあげられるという地獄の様な特訓をさせられているのである。



 シグマ家家訓第1条・・・・・『常日頃胡坐をかかずに鍛錬をするべし』。


 才能をそのままにするのはもったいない。ならば、とことん鍛えてしまえという事で、家族総出で鍛えられているのである。


 でもこの身体って、まだか弱い5歳児だぞ?


 総出で鍛えられるという事は、それだけ力も注がれているって言うのはいいけど、この鍛錬によって得られた才能とすれば、薬草学や植物の方の才能が追加されたぐらいである。・・・・兄二人も結構強かった。


 普段もやしっ子かと思っていたけど、この家の事だからそりゃ兄たちも鍛えられていますよね。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「薬剤師の才能」・・・・薬品調合で失敗が減り、新たな薬品を思いつきやすくなる才能。現時点で思いつきやすくなるのは人に良いのが6割、毒物4割。鍛える方向性によって、才能が変化する。


「植物成長の才能」・・・周辺植物の成長を促せる才能。魔法にも似たようなものがあるが、こちらの方ではより自然に近い形で成長を促せ、土の栄養減少を抑えられる。鍛えあげればより成長させやすくなる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 

「才能向上の才能もあるから、これでより鍛えやすいのだろうけど・・・・・鍛えにくいようなやつだな」

「まあ、それは同意です。でも、魔法に比べて痒いところに届くような物でもありますしね」

「でも、魔法に関してでアンナと母上にしごかれるのはマジできつい・・・・」




 剣術はまだいい。父が仕事の合間に教えてくれるし、「大剣豪の才能」を鍛えあげやすい。



 でも、「賢者の才能」は要は魔法を鍛えるような物なので・・・・母上と、元異世界の大魔法使いだったというアンナに色々教わっているのだけど、結構スパルタである。





・・・・・魔法とは、この世界だとどのように行使するかというイメージが大切なの様なので、そのイメージ力を強くするために直接魔法をドッカンボッカン味わう羽目に。


 魔力とかの概念はあるのだろうかと聞いてみたけど、これも一応あるらしい。



「魔力については・・・・ここに表示しますね」


 そうアンナが言うと、本の姿に戻ってページをめくり、そこに詳しい事が表記された。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「魔力」

通常この世界の生きとし生けるものすべてに存在するモノ。

魔法に関する才能があるものはこれによってさまざまな事象を人為的に発生させることが可能ではあるのだが、イメージによって左右されやすい不安定なものである。


カグヤ様の現魔力量:神によってやばい数値だけど、利用できているのは今のところ10%未満。もっと鍛えましょう。

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・・・・アンナは本の姿をとる神獣型の魂魄獣のようだけど、伊達にそのような姿ではない。


 こうやって知りたいことを表示して、よくわかりやすいように解説してくれるのである。


「言うなれば私は『知識の書』みたいな感じですね。限定的にこの世のありとあらゆるものを検索し、こうやってカグヤ様の見たい時に見ることができるのですよ。全部ではないのは、流石に無理がありますので」

「ようは、ネット検索システムの様なやつか」


 便利なんだけど、他人の才能を表示したりとかはできないように設定されているらしい。


 一応、人の素性とかは自力で調べる方がいいようである・・・・そんなことをしないことが一番いいような気がするけどね。


 

 でも、効率的な魔法の使い方や、剣術の際に癖などをすぐに見抜いてくれるのは便利だ。


 あと、ちょっとこれはエリザベス兄さんが欲しいと思う機能だろうけど、病気の特効薬も表示可能だったりする。薬の製造方法、原材料などと、これはこれでチートだろ。



「病気にかかっている人を私が見なければできませんけどね。間接的に話を聞くだけでは判断できませんので」

「でも、結構良い機能だとは思えるよ」



 俺はこの貴族家の三男であり、当主を継ぐことはないだろう。


 だったらいっそ、アンナを使用して医者になるのも良いかもしれないな。



・・・・まあ、それは将来の選択肢の一つでもあり、父からはやりたいようにやれという言葉ももらっているしね。


 なお、アンナの薬の表示だが、彼女の前世での知識も混じっているようで、そっちの方が有効ならばそれが表示されるらしい。


 あと、神の方から何かしてほしいような事があった場合、アンナのページに表示されるそうな。


・・・・電子メールみたいなものかな?そう考えると神託とか言うようなやつが、ものすごく安いように感じてしまうが。


 



 そして昼の休憩も終わり、午後からの特訓として母上の足音が迫りくるのを聞いて、なんとなく「魔王」って曲を思い出したのであった・・・・似合う、多分そのBGMが似合う状況だと思うよ。


 普段は優しい母上だけど、この魔法の特訓時はスパルタだもん。


 あとアンナも人の姿になって参加してきて、こちらはこちらで怖いんですが!!

スパルタな特訓ゆえに、物凄くきつい。

チートがあっても、やはり努力は必要なのである。

これもできるだけ平穏無事に、目立たないように過ごすために必要・・・・・だと思いたい。

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