表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
感情をなくした君に。  作者: 国光美結
あなたの誇り、わたしの誇り
14/21

第13話 先見の明


「わかった.....。家の娘でよければ嫁に出そう。」


あの父親をねじ伏せるとは筒井さんの母親を敵に回すと大変そうだ。


「その代わりと言ってはなんですが、風里生と夢月ちゃん用のマンションを用意しているのですがそちらに引っ越しさせても構いませんね?」


「えっ?!」


その言葉に反応したのは私だった。

そんなことは聞いていない。

筒井さんを見てみると......筒井さんもびっくりしていた。


「母さん?!俺そんなこと聞いてないんだけど?」


筒井さんの顔もかなり引きつっている。


「あれれー?言ってなかったけ?ごめんねー♪」


絶対にごめんなんて思っていない.....。


「それは許可できません。娘はまだ高2ですよ?」


「だからなんですか?ここの家よりは住み心地がいいと思いますが?」


――ドキッ。


「それはどういうことだ!」


「知らないとでも?あなたが夢月ちゃんにしてきたことを。私は詳しいことは存じ上げませんが、だいたいはわかりますよ?」


「でまかせを言うな!」


「そうですか.....。なんなら警察にでも、裁判にでも行く覚悟はありますがそれでもいいですか?」


背筋を冷や汗が伝っている。

さっきまでとは別人のようだ。


「はっきり申し上げましょうか?あなたがこの結婚を反対すれば会社が潰れる。同棲を反対すればあなたの地位が終わる。あなたに選ぶ権利なんてないんですよ。」


「どうしてそこまで......。」


「私は光里が亡くなってからずっとこの時を待っていたのです。あなたの会社が潰れそうになることを予想して。諦めてください。あなたは私に勝てません。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ