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第10話 エキゾチック
――この状況で私が筒井財閥の息子と結婚することを言えば、この父親と兄はどんな反応を示すだろう。
きっと信じないだろうな........。
でもいつか言わなくちゃいけないし、今言おうか。
と考えていた時だった。
――――ピンポーン、ピンポーン
「こんな時に誰だ。空気というものをよめないのか。おい、嵐出てこい。」
「わかりました!」
兄は父親から物事を頼まれるといつもうれしそうだ。
少ししてから扉が開く音が聞こえて、兄が来客者と対話しているのが聞こえた。
相手は女の人で大きな声がこちらまで響いている。
「嵐、誰だったんだ?」
「そ、それが.....。」
「ごきげんよう!相内さん!」
「ちょっ、母さん?!」
そこにいたのは、筒井さんと顔立ちがはっきりしているほりが深い女の人だった。
「あなたが夢月ちゃん?よろしくね?」
このハーフのような人は一体誰だろう.....。