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加賀美学園の瀬尾組  作者: 松下 諦輝
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オプローグ


やっぱり東京は北海道と比べたら暑いな…。

荷物片手に降りたちすぐに思い浮かんだのはそれだ。

16歳にして東京初上陸。

一人で来たのに修学旅行の時のようなわくわくを覚える。

キャリーバッグを回収し、待ち合わせ場所に向かうと俺をここに呼び寄せた人物はもう既に待っていた。

「すみません。お待たせしました。」

飛行機の時間を伝えていたが北海道の天候の問題で少し押してしまった。

「大丈夫だよ。天気予報で北海道が大雪って知ってもしかしたらと思っていたから。」

綺麗な質のいいスーツに袖を通す老人は笑顔がとても良く似合いこちらも自然に笑顔になる。

「じゃあ橘くん。学園へ向かおう。」

黒塗りの車に導かれながら、これから始まる学園生活への不安を感じずにはいられなかった。



中3の夏。俺は夢を見た。

真っ白くて長い髪の女の子が、同じく真っ白いワンピースを着てこちらに話しかけてくる。

「お願い。私を助けて。」

最初のうちはうっすらとしか覚えていなかったしただの夢だと思っていたがそれが回数を増す事にはっきりしていきこれは偶然ではないのだと悟った。

俺はその子と会話を重ね、名前を『アナスタシア』と言う事を知った。

他にも甘いものが好きだとか、虫が苦手とか、様々なことを知りいつしかこの夢が待ち遠しくなっていた。

もう何度見たかわからなくなった頃。最初と同じお願いをされた。

「お願い。私を助けて。」

すっかり警戒心を無くした俺は

「俺と友達になってくれたらいいよ。」

と交換条件を出しアナスタシアのお願いをきくことにした。

その瞬間少女の姿は見えなくなった。

ただ声だけが聞こえる。

「ありがとう。私の力をあなたに託すわ。だから必ず私を助けに来て。」

そして目を覚ますと、俺には『ヒカリ』の能力が生まれていた。


13年前に宇宙から謎の石が降ってきてから『能力』を持つ子供が現れ始めた。

研究の結果その能力を持つのは限られた子供で12歳までに開花するということがわかった。

12歳を過ぎた子供には能力が現れなかったからだ。

俺は12歳を過ぎても能力が現れなかったからきっと選ばれた子供ではないのだと思った。

なのに15歳という年齢にして能力を得たのだ。しかも日本でまだ2人しか発見されていない『ヒカリ』の能力が開花した。


それはたちまち噂になり1週間もしないうちに封書が届いた。

加賀美学園からだ。

加賀美学園とは日本に唯一存在する能力者専用の学園だ。

能力が開花したら必ずそこに通わなければならない。俺の幼馴染みも小2で学園に転校した。

俺は断る理由なんてないからそこへの入学を条件付きでうけた。

『今の学校で卒業したい』

その願いを学園側はあっさり受け付けてくれた。

その後何度かやり取りをし、この春正式に入学することになった。

学園は全寮制らしく部屋は入った順に決められるらしい。でも俺は遅咲きのせいもあって同じ年代の子が集まるアパートへの移住が決まった。

荷物は既に送られている。

早く生活になれるためにも急いで荷解きしなきゃ。

車はいつしか出発し、東京とは思えない緑溢れる森の中を走っていた

第1話は説明ばかりになってしまいました。

いよいよ次から本編スタートです。

本文中ではきちんと触れてませんが主人公の名前は『橘凛太郎』です。

北海道出身の高校一年生です。

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