透明になってエロい事したかったです
「よーしそれじゃあ転生するわよー!! あっでもその前に」
アテナは何もない空間に両手をかざす。
何してるんだと見ていると、どこからともなくモニターのようなものが空間に出現した。
凄いな…まるで空中に投影されてるみたいだ。
よく見るとそれは何かのリストのようなものだった。
「神様って何でもありですね」
俺は苦笑いしながらそう言う。
「選んで」
投影されたそれを指差しそう言うアテナ。
「…へ?」
「これは特殊能力のリストよ。パートナーになってもらうお礼と言っちゃなんだけど、一つだけあなたにプレゼントしてあげる。好きなの選んで」
「本当ですか? じゃあ“女の子をメロメロにするフェロモンを出す能力”がいいです!!」
「そんな能力はない」
「じゃあ“触れた相手を絶頂させる能力”がいいです!!」
「それも無い!!」
「じゃあ“顔を自在に変化させてイケメンになれる能力”がいいです!!」
「それならあ…いや無いわ!!」
「なんなんですか!! ろくな能力が無いじゃないですか!!」
「あんたがクソみたいな能力しか言わないからでしょうが!! もっと強そうな能力があるでしょうが!! “瞬間移動”とか“肉体強化”とか!!」
「そんなんじゃ俺(の性欲)を満足させられないでしょうが!!」
アテナはやれやれといった様子で俺をチョイチョイと手招きした。
「もう面倒くさいから自分で選んでよ。そのリストに触れてスクロールすれば能力見れるからさ…」
俺は言われた通りに空中で光るリストに触れた。
「スゲェ本当に触れるんだ」
小さな感動を覚えつつ、俺はリストをスクロールする。
“瞬間移動”
“肉体強化”
“高速移動”
“巨大化”
“獣化”
“火炎操作”
“液体操作”
etc…
数えきれないほどの能力がリストの中にはあった。
そして、その中で一つの能力が俺の目に留まった。
「よしこれだ!! 決めましたよアテナ様!!」
「ん~どれどれ…“#透明化__インビジブル__#”の能力か…まあいいんじゃないの。変な能力じゃないし戦闘向きだし。じゃあこれで決定ね」
そう言ってアテナはピピピッと操作してリストを消した。
「…あれ? もう終わり?」
「そうよー…これであなたは“透明人間”よ。能力の使い方はあっちについて落ち着いたら教えるわね」
違和感などは感じない。
見た目にも変化はないな。
でもこれで…俺は夢の透明人間!!
女湯を覗いたり、○○○したり○○○してあられもない姿を見たり…グフフ(笑)
「一つ言っておくと…透明になっても女神であるわたしにはバッチリ見えてるから悪さはできないわよ。残念だったわね~」
「………能力のチェンジって」
「できるわけないでしょ」
「ですよね…ははは………」
絶望だ…死にたい………
「ほら行くわよセイシ~。今回行く世界は“魔王の支配する世界”ね~」
パチンッとアテナが指ぱっちんすると、何もなかった真っ白なこの世界に、突如大きな門が現れた。
門の真ん中は光が屈折し七色に光っている。
「この門は異世界に繋がってるのよ。名付けて“どこで門”!! まあ何処に出るかわからないのが難点だけど」
なにそのドラ○もんの“どこでもドア”みたいなネーミング。
著作権に引っかかりそうだなおい。
「行くわよ~セイシ~」
この女神様…政史をセイシと読んでらっしゃる………
「セイシじゃなくてマサシですよ!! でもセイシの方がなんか興奮するんでそのままでもいいですけど…」
「………気持ち悪」
「ちょっ………マジトーンで言われると心がえぐれるんでやめてくれます?」