罪源
窮奇、翼の生えた虎。その出で立ちはまさに狂気。黒い炎を身にまとい、隻眼の目で睨む。鋭い牙が先ほどの飲み込んだ先駆舞踊の生き血を付着させ、真っ赤に染まる。
「気持ち悪い……なにあいつ……」
「おい、我が主様よぉ。ここは出し惜しみせずに俺を出したほうがいい。弟君だけじゃ対処できる相手じゃねぇ」
私は今、御札を通じて蒲牢からデータが頭の中にインプットされている。徐々に『四凶』の設定が理解できる。
四凶というのは、キリスト教徒に伝わる七つの大罪のように、中国に伝わる罪源である。窮奇、饕餮、渾沌、檮杌。この四つで構成される。七つの大罪でも、その罪源のモデルとなる悪魔が存在するのだが、この四凶にもそれが当てはまる。
饕餮は「饕」は財産を貪る、「餮」は食物を貪るを意味する。いわば、我が儘のこと。飲食を司り暴飲暴食を彷彿とさせる。日本語の「贔屓」という言葉の語源でもある。こいつはなんと蒲牢と同じ竜生九子の一匹にも数えられる。見た目はまるで龍ではないが。
渾沌は書いて字の通り、無秩序な様のこと。善人を忌み嫌い、悪人に媚びるという。混沌を司り、義を覆い賊を隠し、凶徳を好んで行い、友とすべきでない反道徳的な「醜類悪物」と親しんだとされる。
最後に檮杌。一言で言うと、戦闘狂。戦乱を好み、常に世を乱そうと悪知恵を巡らしているという。とても尊大かつ頑固な性格で、決して人の話は聞かず、常に荒野を好き勝手に暴れまわり、戦になれば決して退却せず死ぬまで戦い続けるとされる。
そして今に我々が対面している窮奇。他の霊獣と違い、特に司っているものはないが、虚言者の味方をし、善人を嫌う習性がある。風神の一種とされる。
「窮奇の野郎は俺と違って、この戦乱の世に便乗して、この日本に姿を現したんじゃねぇ。元から日本にも姿を変えて大陸をわたっている。こんな場所でこいつに出くわすなんて……」
「その声は蒲牢か。札になど隠れずとも姿を現したらどうだ」
気がつかれている。まあ咆哮を司る妖怪ですから、声は大きいのかも。
「中国の歴史って言ったら、日本なんて勝負にならないくらい『戦い』の歴史なんだが、そんな中国での大罪ってのが『混沌』と『戦乱』と『贔屓』と『虚言』とはねぇ。絶対に悪いと思ってねぇだろ、お前らってものばっかりだけど」
絶花がまた余計なことを言っている。そんなことを言ったら、七つの大罪を持っていない人間なんかいないだろう。そういう罪源というものは、誰の心にでも持ち合わせるという代物なのだから。
ウィキペディア引用しまくりました、すいません
ストーリー進まねぇ。
設定厨になってぇか俺……
よくわかる妖怪講座の時間になってないですか?




