序章
連載小説ではありますが、不定期的に掲載していきますので気が向いたら覗いてみる、という感覚で読んで頂ければよろしいかと思います。なるべく早め早めの掲載を目指していきますのでよろしくお願いします。
「有り得ないわね。無理だわ。」
「……。」
「わざわざ、放課後の教室に呼び出して何を喋るのかと思ったら、、。イジメから助けてくれですって!?」
「お、お願いだよ翔子。翔子は剣道部だからあんな奴ら倒せるだろう?」
「あのねぇ…そういう事は自分で解決しないと、また同じことになるわよ」
「そんな事言ったって、、僕じゃ……」
「……時間ないから帰るわね。また明日」
「ま、待ってよ翔子!」
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「ただいま」
「お帰りなさい。ご飯出来てるわよ」
「今日は…いいや。もう寝るね」
「そう?お腹空いたらいつでも言いなさいよ」
うんという返事を目で済ませ、僕は部屋に急いだ。頼みの綱の翔子に見放され途方に暮れていたので食欲は沸いてこなかった。部屋のベッドに横たわり、天井を眺めた。
僕は今年の四月の時からクラスの不良グループにイジメられている。何故イジメられるのか、何故僕なのかは分からない。何故か僕が、イジメられるのだ。抵抗しようとしたが相手は三人である上に僕は元々腕っぷしが強くない。すぐにボコボコにされてしまった。翔子に自分で解決しろと言われたが実際問題、しようとしてダメだったのだ。
「何で……俺がこんな目に…」
ふと口から漏れたその言葉は四月からずっと、僕が抱えてきた言葉だった。