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あの日の旅行記  作者: 火水
1/1

あの日、出会えた人たちへ

1980年代後半

中国〜ネパール〜インド〜タイ〜シンガポール

と、旅したその中の

切り取った1部分を

書き残したいと思います

旅立ちの、ラサの朝


そこに集った人は

国籍もバラバラで

単純に、ホテルの掲示板に

『ラサ〜ネパールの陸路、バス(偶に、観光も出来るかも…、(ベンチ・シート有り)

○月○日 出発予定』

みたいな、

適当な人達だった


早朝のラサの街は暗く

見知らぬ、多国籍の人間が集まる

バスの着席の番号は存在しない

言葉も覚束ないまま、何となく

自分のパートナー(現在の主人)と、共に

バスの席に着く

   

出発までの短い時間の中

揉め事が起こる


普通に乗り込んで来た、西洋人のお姉さんたち

(その地点では、何方の国の方かは分からない)  

運転手の右脇の『ベンチ・シート』?

と、言われている席に座った


それは、確かに『ベンチ』

運転手席の横に、バスの窓を背に座る3人掛けほどのベンチ

奥に、というかバスの先頭に1人の西洋人のお姉さんが座り

次に乗って来た方…

『お腹、大きくない?』

と、私は思った


次に、乗車したのは、

西洋人のお兄さんだった


ここで、えらい揉め事になる

お腹が大きいかも?

と、思っていたお姉さんと、最後に乗車したお兄さんの

このお二人が、えらい勢いの口論が始まる


バスの出発時間を遅らせるほどの、2人の口論は続き

最終的には

お兄さんが、バスを降りて行った


降りる間際

彼は叫ぶ

「Go!Go amay!」 と


バスは、動き出す

バスの中の灯りが消え 

言い合いをしていた、そのお姉さんのすすり泣きが聞こえる



あまりにも、衝撃的な出来事に

その日の私は、もらい泣きをしながら

窓の外を見ると


ラサのポタラ宮殿が見える

真っ暗なラサの街の中、ポタラ宮殿は

明けの光を僅かに受けているだけなのに、輝いて見えた




記憶の限り、書き連ねようかと思っていますが


とても、時間が経ちました


読んでくださってありがとうございます

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