表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
拝啓、あの世の私へ  作者: りんごあめ
第三章 覚醒編
60/145

57話 年期の違いかにゃ

「話は変わるけどさ、さっきエレにゃんのギフトがどーたらとか言ってたけど、何かあったの?」

「あぁ、それは……」

 柚葉はこれまでの話を簡潔に話す。

 事情を理解した詩乃は、エレナの目の奥をしばらくじっと見つめると。

「うーん、体が追い付いてないってよりビックリしたって感じかにゃ~。そもそも使いこなすって目標も曖昧だし」

「そうなんですか?」

「今回の場合だと、体の負荷を軽減させたいのか、それとも視るだけじゃなくて応用を利かせていくのか」

「それって、何かすることが違うんですか?」

「負荷軽減は慣れの問題だから反復訓練だけ。応用は……。まあ頑張るしかないね」

「師匠ってほんと、その辺すごい適当だよね」

「そうでもにゃいんだよ? 悠は時間もあったから片っ端から試してたけど」

「そういう所だと思いますよ。まぁ、私の時もたいがいだった気もするけど」

 あきれた様子の悠に、柚葉は苦笑いしながら同意する。

「それで、エレにゃんはどっちがいいの?」

「とりあえず今は体に慣らしていきたいですかね」

 少なくとも使うたびに今回みたいに体が使えなくなる、そんな事態は回避したい。

 応用はそれから考えても遅くはないだろう。

「そっか。なら……」

 詩乃は柚葉の肩にもたれかかるようにして寝息を立てる少女に目を向ける。

「ずっと気になってたけど、この子が柚葉の妹?」

「そうですけど、どうしましたか?」

「ねぇ、起きてるよね?」

「……ん、なんで」

「にゃはは~。それよりずっと柚葉の心音聞いてたけど、そんなに楽しいの?」

「ちょっ……」

 突然の暴露に茜の顔は真っ赤になり、詩乃を捕まえようと覆いかぶさろうとするが、腕の間をするりと抜けられてしまう。

「もしかして、ずっとモニターしてるの黙ってたの?」

「……だって、引かれると、思って……」

 自ら床に膝をついた茜はうつむきながら話す。

「いくら怠けてるからって、流石の柚葉でも気づいてると思うよ」

「まぁ、何となくは感じてたけど、別に咎めるほどでもないかなって。というかその言い方すごい失礼じゃないですか」

「だってほんとでしょ?」

「確かに最近は……、って今のくだりいりますか?」

「だって、この中で練度が一番高いのあーにゃんだよ?」

 突拍子もない話に、悠はにやけ面になる。

「ウソだぁ。いくらししょーの言うことだからって、流石に信じないよ」

「あのさぁ、年下に負けたのが悔しいからって負け惜しみは無いでしょ。それに練度はってだけだし。そもそもあーにゃんのは見栄えが良くないからにゃ~」

「……ん、わかってるけど、そこまではっきり言われると」

「にゃはは、見栄えだけ意識してる悠に比べたら真面目でいいと思うけどにゃ~。って、だいぶ話がそれてたけど、あーにゃんの育ち方が理想形に一番近いんだよ。練度を上げつつ応用も利かせていく。もともと身体強化とかその辺でしょ?」

「なんでわかるの……」

「ん~、年期の違いかにゃ。それで、本気出せばどれくらい聞き分けられる?」

「校舎の中にいる人の話声は聞き分けられる、と思う……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ