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拝啓、あの世の私へ  作者: りんごあめ
第三章 覚醒編
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44話 嵐は突然に②

 翌日、学園祭が無事に終わったこともあり、私たちはそうそうに紫陽にっ戻ってきていた。

「白陽の方が終わったばっかだけど、紫陽の学園祭も目前に迫ってるってことで、二人がいない間に大体のことはみやと私で済ませてるから……」

 そう言って、詳しい状況の話を始めようとしたところで、部屋の扉がノックされる。

「はい」

「失礼します。会長に話があるって人が来ていて」

 そう言って、生徒は後ろにいる人を部屋へと入れる。

「突然押しかけてすいません」

「八重さん。どうしてあなたがここへ?」

「戸田さん、あなたにお願いがあってきました」

「そう。それって個人的なこと? それとも学園のこと?」

「個人的なことです。それと、出来ればあなたと二人きりで話したいのですが」

「そう。悪いけど、エレナはみやから詳しい話を聞いといてもらえる?それと、茜もちょっとの間二人についって行ってて」

 そう言って、柚葉は膝の上に座っている茜を地面におろす。

 私とみやさんの後をついて部屋を出ようとする茜ちゃんに続いて、悠さんも席を立とうとする。

「じゃあ僕も」

「悠はここに居て」

「え?!」

「話の規模によっては悠も必要になるかもだから。良いですよね?」

 柚葉は横目で沙羅へと確認をとる。

「まぁ、大丈夫です」

「だって」

「はぁ……」

 悠はため息をつくと、立ち上がろうとあげていた腰を下ろす。


「それでお願いとは?」

 部屋に三人だけが残ると、柚葉は部屋のドアを閉める。

「すいません。どこから話せばいいのかわからないのですが……、結果から言うと、妹の救出に力を貸して頂きたいのです」

「救出? それなら連邦会にでも行けばいいのでは?」

「本来はそうしたいのですけど、今回は相手が神楽綾人ということもあって連邦会には期待できません」

「神楽綾人って今の紅輪の生徒会長だったよね。喧嘩でもしたの?」

 真剣な柚葉や沙羅とは対照的に、楽観的に悠は聞く。

「喧嘩……、まぁそんなところです。場所は想像がつくので、後はお力を借りたいと思って」

「事情は分かりました。では、すぐにでも準備を」

「ちょっとまった。八重さん、本当にそれだけ?」

「どう意味ですか?」

「いや、相手が神楽家だから連邦会に期待できない。それは僕もそう思う。だけど、そこでゆずのとこに来る理由がわからない」

「そう言われましても」

「悠、今そんなこと言ってもしょうがないでしょ。場合によっては一刻を争うかもしれないんだから」

「別に手を貸すなとは言ってないよ。だけど、ゆずが行くなら僕も行く。別にそれでも問題はないんでしょ?」

「えぇ」


 部屋のドアが閉じられると、みやさんは耳をドアへとあてる。

「みやさん何してるんですか?」

「いや、こうやったら話聞けないかなって」

「流石に無理だと思いますけど」

「そうかねぇ……」

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