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拝啓、あの世の私へ  作者: りんごあめ
第二章 白陽総合学園編
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37話 出会ったわけ

 悠さんの声に応えるように、何もない空間から出雲さんが現れる。

 ただ、前にあった時とは雰囲気が変わっていて、目から力強さがなくなっていた。

「なんで……、私だって」

「ごめんね、あの後少し気になって過去のこと色々調べたんだ。僕の事、覚えてるかな?」

「うん。覚えてる。やっと、やっと会えた」

 そう言い、涙目になりながら出雲さんは悠さんへと抱きつく。

「ごめん。僕から誘ったのに、会いに来るのが遅くなって」

「ううん、遅くなんてない。あの頃に比べたら、一瞬だった」

「そっか」

 ドアの前で二人の事を見ていると、出雲さんと目が合う。

 彼女は顔を赤らめると、悠さんの後ろに縮こまる。

「人がいるなんて、聞いてない」

「えっと……」

「あはは、こっちで話すのは初めてか」

 そう言うと、悠さんは立ち上がり、出雲さんを引っ張り立たせる。

「あれはエレナちゃん。僕の後輩だから大丈夫だよ」

「はじめまして、出雲です」

「はじめまして? 前に何回か話したことがあると思うんですけど……」

「一言で言えば出雲さんは二重人格でね、一応こっちが素なんだよね?」

「えっと、話をしているのは見てました」

 なるほど、だから雰囲気が全く違ったのか。

「それで、悠さんは何で知り合い何ですか?」

 私としては軽い気持ちだったが、悠さんは答えにくそうに出雲さんの方を見る。

 出雲さんは話の許可を出すように頷くと、悠さんが語り始める。

「出雲さんは人身売買されてたんだ。たまたま僕が追っていたグループのアジトを潰すときに助けてあげられたけど、家に帰りたくないって言って聞かなくって。それでこの街のことを話したら興味ありそうだったから、連邦会に後は任せたんだ」

「でも、あの後何回聞いても誰なのか分からなくて。それで、もう見つけられないんじゃないかって」

「まぁ、それに関しては僕の責任でもあるんだけどね。連邦会に届け出てるギフトには青い炎のことは全く書いてないし、そもそもゆずに個人的にお願いしてきただけだから」

「そうだったんですか。でも、何で会長に個人的になんですか? その場には他に連邦会の人はいなかったんですか?」

「あー、それなんだけど、そもそもあの場に僕がいること自体良くないんだよ。いくら相手が犯罪者でも、正式な権限のない僕がやったのはただの放火。街の内外問わずギフトを悪用した犯罪を取り締まるのも連邦会の仕事だから」

「だとしたら、こうして話してるのは大丈夫なんですか?」

「本当はダメだけど、これ話さないと意味わかんないじゃん」

 まあそうなんだけど、少し適当すぎないか?

 そして、さっきから異様に出雲さんに見られてる気がする。

「あの、私が何か?」

「あ、えっと……。ごめんなさい。でも、あの時見たことがある気がして」

「あの時?」

「私が囚われていた時。エレナさんに似た白い髪の人を何回か見たことがあって」

「てことは4年前か。それって本当にエレナちゃんだった?」

「ちゃんとはわからないです。顔は見えなかったので。でも、何回も来てて、すごいもてなされてたから覚えてます」

 4年前、私が目を覚ますよりも前のこと。

 いつかこう言うことが起こる気がしていたけど、記憶がない以上はっきりと否定できない。

「そうですか。申し訳ないですけど、私にはわかりません」

「えっと、エレナちゃんは記憶がなくてね。僕の方でも色々調べてみるから」

「そうだったんですか。嫌な思いをさせてしまっていたらごめんなさい」

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