32話 一応一件落着
白陽総合学園に来てから今日で3日目。
私は昨日までの疲れに苛まれていた。
「なかなか似合ってたと思うよ?」
「じゃあ、三枝さんもいかがですか?」
「いやぁウチは、あーゆーのはちょっと。生徒会だし」
私は生徒会室の隅に縮こまっていた。
おととい、三峰さんの提案した服をなんとか回避する事には成功したが、昨日の朝、三峰さんに捕まり徹夜で直したというメイド服を着せられて校内を巡らされた。
三枝さんはその時の写真を見ながらニヤニヤとしていた。
というか、なんでメイド服? 他に何かマシなのなかったの?
そんな中部屋のドアが開き、悠さんが入ってくる。
「おーい、エレナちゃんいる?」
「あ、良いとこにきた。不知火君これ見てみて」
「なにそれ、写真?」
「あ、ちょっと」
悠さんはニヤニヤと笑う三枝さんを不思議がりつつも渡された写真に目を通す。
「へぇ、これは中々似合ってるね。みつが作ったやつ?」
「そうらしいよ」
「あー、もうっ! 何しに来たんですかっ? 昨日は全く見ませんでしたけど!」
「あぁ、それなんだけど、出雲さんの事でまだ少し調べたい事があって、また行かなきゃなんだよ。そんなに時間はかからないと思うけど、とりあえずこれを本人に伝えておいてほしくて」
そう言うと、悠さんは一冊のファイルを取り出す。
「それじゃあ、僕はもう行くけど、何か聞きたいことある?」
「いえ、特には」
「そう。じゃあ、紫陽によってゆずとみやにこの写真渡して来るね」
「あ、それはやめてくださいっ!!」
「あなた、大変だったね」
出雲さんと話をしようと部屋に呼ぶと、開口1番が慰めの言葉だった。
「またその話ですか。そろそろ忘れたいんですけど」
「そう? 私は良いと思うけど」
「そうですか。って、それは置いといて。依頼されてた件ですけど」
「あ、そうそう。その話だったっけ」
私は悠さんに渡されたファイルの中身を机の上に並べていく。
「結論から言って、あの手紙は前の事務所とは無関係な物だったそうです」
「そう」
そう呟きながら出雲さんは資料を見進めるが、ふと紙をめくる手が止まる。
「これ、うちの部の子たちのだよね。何でこれが?」
「私も詳しく聞いてはないんですけど、悠さんはあの手紙がそもそも他の部員に当てられた物なんじゃないかって考えているそうで。まぁ、可能性は低いかもだそうですけど」
「そーゆーことね」
出雲さんは資料に一通り目を通すと、どこか安心した様子で席をたつ。
「想像以上に早くて助かった。これなら、学園祭の公演も出来そうだよ」
「なら、良かったです」
まぁ、調べたのは全部悠さんなんだけどね。




