27話 いざ白陽総合学園へ②
白陽総合学園。
アテナにある3つの学園の中で1番新しい学校。
その成り立ちには紫陽学園だけだなく紅輪学園も大きく関わっている。
今から約50年前、当時の紅輪学園生徒会は今も続くカースト制度を導入した、しかし一部の上位者に自分より順位の低い者を奴隷の様に扱う生徒が出てきた。
そして、そのような扱いを受ける生徒の大半がギフトの無い生徒で、抵抗する事すら出来なかった。
それを見かねた当時の紫陽学園は希望者を募り、ギフトによらない学園、白陽総合学園を作った。
以来、白陽総合学園はギフトの無い生徒を多く受け入れている。
白陽総合学園に着くと、そこでは早朝なのにもかかわらず多くの生徒が文化祭の準備に追われていた。
「あ、来た!」
私たちが来たのに気づき、校門のそばで看板にペンキを塗っていた少女がこちらへと駆けてくる。
「いやー、毎年思うけど凄い熱気あるね」
「そりゃぁ、年に1回のお祭りだからね。みんな気合い入ってるよ。それで、そっちが例の子?」
所々ペンキで汚れた少女はニカッと笑うと名乗りを上げる。
「ウチは普通科3年で生徒会の三枝音葉。よろしくね」
「2年生、生徒会のエレナです。よろしくお願いします」
「それにしても、白いって聞いてたけど本当に真っ白だね。白髪に白眼、肌も真っ白。日焼け止めは何使ってるの?」
「いや、特には」
「うわっ、羨ましいー」
三枝さんは目をキラキラと輝かせながら近づいてくる。
というか、間近で見ると三枝さんの髪の毛ピンクのグラデーションになってて綺麗だな。
「ちなめにさ、不知火くんの恋の調子ってどうなん?」
「どうって……」
悠さんが一方的に話しかけようとして、会長が何かと理由をつけて話題を逸らそうとしてるけど。
あれは進展があると言っていいのか?
でも、会長も嫌がってる訳じゃ無さそうだし。
「はぁ、未だに進展してないのね」
「はい。ただ、会長も嫌がってる訳では無さそうなんですが」
「もしかしたら、柚葉は恋愛する気がないんかもね」
「そうなんですか?」
「中等部の頃に1回だけ言われたんだよ、『私は残してきた家族をおいて、1人だけで幸せになっちゃいけいない』って」
「そんな事を」
でも、残してきたって茜ちゃんの事なら今はこっちに来て一応元気にやってる訳だし。
他に兄弟がいるなんて話聞いた事ないし……
ならもう良いんじゃ。
「はいはーい、お二人さんや。人の恋バナで盛り上がるのも良いけど、本題忘れてない?」
「あー、そっか。じゃあ行こうか」




