表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

 博士が這うようにして背中を向け、走り出す。


 いつもの扉が開き、すぐに閉じた。窓はない。


 上から今度は煙が舞い降りてきた。


 レオナルドは無意識に呼吸を止めた。これは体に取り込んではいけない、と脳が判断した。


「落ち着け。レオはもう」


 扉の向こうで、博士はそう叫んだ。


 銃声。


 また博士の叫び声がした。他に誰かいる。


 どうする。


 窓はない。換気口はどうだ。


 いや、無理だ。


 レオナルドは自分でも驚くほど、今自分がどういう状況にあるのかを理解していた。この部屋に入ってきた人間は、博士一人ではなかった。


 だから、おおよそ扉の向こうにいる人間がこれから自分をどうするのかも、想像がつく。


 それに博士からはいろんなことをすでに学んだ。


 扉が、ほんの少しだけ開く。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ