魔法使いになれなかった三十歳童貞の恋愛観

　俺、遊佐京侍（ゆざ　きょうじ）は、三十歳にして童貞である。三十歳まで童貞を貫いたのに魔法使いになれなかったため、恋人を作って童貞を捨てる決意をした。
　できれば若くて可愛い女性を恋人にしたいが、三十年間恋人がいなかった男にはハードルが高い。作ろうと思って作れるものではなかった。
　ついには童貞の代わりにプライドを捨て、会社の同僚で飲み友達の女性に土下座して頼むが、すげなく断られてしまう。
　俺に恋人ができる日はくるのか？　童貞を捨てられるのか？