キミが嫌いな3月
キミが嫌いな3月を
その手を繋いで
やさしく抱きしめキスをして
頭を撫でるボク
それでも
涙が止まらない
キミの瞳に
どうしたらいいのか判らない
不安顔のボク
寄り添ってくれるだけでいい
一緒にいてくれるだけでいい
離れないでと
繋いだ小さな手に
ぎゅっと入る力
握り返すボク
何も出来ないボクなのに
キミは一言
「ありがとう」
気付けばふたり涙に濡れる
キミの体温をこの身に感じて
ボクの体温をキミも感じて
あたたかい布団に
くるまりながら
本音を持ち寄って
うとうと
こくりと
夢うつつ
目が覚めた世界で
最初に瞳に映る
キミの笑顔がうれしくて
今日が始まる
いつか笑顔の3月へ──