プロローグ
初めまして、作者のyusuke5831です。この度はこの小説を見てくれて本当にありがとうございます。ハーメルンの方でも出していますがなろうの方でも書こうと思い、書かせてもらいました。誤字・脱字等あるかもしれませんがよろしくおねがいします。
「またここに帰ってきたら私と付き合って結婚するって約束、忘れないでね!」
俺がまだ小さい頃、幼馴染みとそう約束した。
その幼馴染みは、小さい頃の俺にはとても眩しくて、優しかった。だからこんな約束もしたんだろう。
そして家の事情で遠くに引っ越してしまった。あれはその時に約束したものだ。
しかし、今頃になっても俺の前に一度も姿を現さなかった。
所詮、小さい頃の約束だ。彼女は遠くで彼氏でも作ってうまくやっているだろう。
俺はというと、いまだにその約束が忘れきれず誰とも付き合っていない。
こんなのを聞いたらお笑いものさ。
「お~い!」
そう叫びながら俺のところに走ってくる。
「はぁ...はぁ...何とか追い付いた。」
説明しておくが、こいつの名前は、黄昏 桜。男なのに女みたいな名前だからかなり紛らわしい。
「お前ちょっと速すぎるぞ...。」
「...お前が遅いだけだ。」
「お前が化け物なんだ。」
「まぁいい...善処しておく。」
「ああそうしてくれ。」
そう言う会話をしながら歩いていく。そうしているうちに学校につく。
「それじゃ、俺は違うクラスだから。」
「あぁ、また放課後。」
そうして、俺は教室に入り鞄を机に置く。するとクラスの男子たちが俺の所にきた。
「おい、聞いたかカケル?」
「...何の話だ?」
「どうやらうちのクラスに転校生が来るらしいぜ。」
「転校生が...?」
俺はそう聞く。
「あぁ...ちなみに女子らしいぞ。」
「おぉまじかよ!かわいい子だったらいいな!」
「かわいい子だったらお前には渡さん。」
ふざけんなよ~!!などと話か広げられていく。
「あっ、カケル。お前絶対に、転校生にきつい言葉言うなよ。」
「何故だ...?」
「何故って...お前この前、隣の席の女子に物触れられた時に、触るな。とか言ってたんだろ?」
「あぁ...それがどうした?」
「生憎、その女子は、お前に罵られたいとか言うファンクラブの一員だったからいいとして、」
「転校生はそんなこと思ってもないし、いきなりきつい言葉もらったら傷つくだろうしな。」
「...了解。」
ちなみにファンクラブは、俺のファンクラブでそのメンバーが罵られたいとか、雑に扱われたいなど変態がたくさんいる。いい迷惑だ。
「は~い皆さん席に座って。」
先生の声が教室全体に渡る。すると皆席に座る。
「では、皆さん今日は転校生がいます。」
先生がそう言うと待ってましたと言わんばかりに男子の歓声があがる。
「それでは、入ってきてください。」
先生がそう言うと、廊下にいた転校生が入ってくる。
その姿は、水色の髪を持っていて髪型はツーサイドアップ。そして瞳の色は緋色と結構変わった髪色と瞳の色を持っているな。そう思った。後、胸がなかなか大きい。
「はい!私の名前は、朝比奈 小夜っていいます。皆さん宜しくお願いします。」
「朝比奈さんは、家族の事情で遠くにいたけど、一人で帰ってきたらしいから皆仲良くして上げてね。」
そうして、朝のHRが終わり、朝比奈さんは皆に挨拶をしていた。
「あの~桐里くんだよね?」
「...あぁ転校生の...。」
「朝比奈 小夜だよ。これから宜しくね。」
そういって手を差し出してくる。
俺はそれを振り払い、朝比奈さんに
「言っておくが、俺は君みたいな子と馴れ合うつもりはないんだ。」
そう言うとえ?と声に出しながら朝比奈さんは困惑し、
「でも、クラスの人だし、仲良くしておかないと...」
そう下を向いて彼女はそう言う。
俺はそんな彼女の肩を掴み、
「俺にこれ以上関わると、お前を殺す。」
俺はそういって、彼女の隣を通り過ぎていく。
するとクラスの男子がおれの所に来る。
「お前何やってんだよ。朝、それは止めろといっただろ!」
「流石に今のは酷いよ謝ってきたら?」
俺にそう言ってくる。
「お前らには関係ないだろ。それじゃ授業があるんで。」
「おっおい待てよ!」
そう言われるが俺は足を止めずに授業がある教室にいった。
ちなみに言っておくが、さっきの言葉は本心じゃあない。
なぜあんなことをいったかと言うと、こう言っておけば言われた相手は俺に恋愛感情も関わろうとも思わないだろう。
しかし、例外もいるみたいだが。まあこれで、いつでも約束を果たせる状態ではある。まあ本人が居ないんじゃどうしようもないけど。本当何やってんだ俺。
さて授業があるから急ぐか
そうして今日の授業が終わった。今日はそんなに授業は多くなく、昼までには帰れる。
靴箱を見ると朝比奈さんの靴はもうなかった。意外と早く帰ったんだな。
「すまん待たせたか?」
「ああ...待った。」
「すまなかったな。それじゃ、帰ろうか。」
そう言って俺たちは校門を出る。
「ところで、聞いたんだけどさ転校生にきつい言葉を言ったんだって?」
「ああ。」
「お前なぁ...女性の心は脆いんだぞ。そんなこといったら傷つくって。」
「ああ、明日にでも謝っとく。」
「お前そう言って謝ったことないだろ...」
桜はそう言って頭を抱える。
「それじゃ、家に着いたんでまた明日。」
「ああ、本当に謝っておけよ。」
「わかったよ。」
そう言って家の扉を開ける。
「ん?」
何だか見慣れない靴がある。母さんのお客さんが来ているのだろうか。
そう思い、フロアの扉を開けると、
「あきらーーーーーー!!」
そう叫んで誰かが飛び込んできた。
「うわっ!?」
それを避ける事が出来ず倒れてしまう。
「会いたかったよ~~あきら~~!!」
「...朝比奈さん?」
「あれ!?何で桐里くんがここに!?」
「こっちが言いたいところだ。それにあんた何で俺の...」
そう言いかけると、母さんが此方にくる。
「あらあら、久しぶりの再開ってやつかしら。」
「え?久しぶりの再開ってどういうこと?」
「そうですよ。桐里くんと私は、初対面ですよ?」
「あらあら、そういえば小夜ちゃんには行ってなかったわ。昭が名前と名字をある事情で変えちゃって、桐里カケルになったのよ。」
「えっそうなんですか!?」
母さんの話を聞くと朝比奈さんはとても驚いていた。
「俺にはさっぱりなんだけど...。」
「私ですよ!忘れちゃったんですか。晧さん!約束したじゃないですか。」
「約束って...まさか!?」
「そうです。帰ってきたら、付き合って結婚するっていう約束ですよ!」
朝比奈さんがそう言うと、あの出来事が頭の中で流れ出す。
俺の家の前で、水色の髪色を持った女の子と約束したあの事を
「帰って来たんだ...やっと。」
「ええ...時間はかなり掛かりましたけど。」
「今日のこと...ごめん。」
「ああ、あのことですか。」
小夜は今朝の事を思い出しこう言ってきた。
「でも何であんなことを?」
「約束守ろうと思って、いつもああやってたんだ。」
「不器用ですか。でもそういうところも貴方らしいですね。」
そう言われると俺は何も言えなくなった。
「それで、まだ私に言ってないことがあるんじゃない?」
小夜がそう言うと俺は思い出す。
「まだ行ってなかったね。お帰り、小夜」
「ええ、ただいま。昭さん」
そう言って俺と小夜は再開を果たした。
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