日常の、始まりの月曜日
保存のために一旦投稿。まだ1話執筆途中につき注意。更新は遅いです。
――チャイムの音が鳴り響く音で、ようやく今が授業の終わる時間だということと今まで意識が飛んでいたことを理解する。案の定授業用のノートにはミミズがのたうったような字しか書かれていなかった。
……昨日の夜中の馬鹿騒ぎの影響だ。せっかくの始まりの月曜日だというのに眠気が酷すぎて、こんな醜態を晒す羽目になったことの原因である友人を、心の中で少しだけ恨む。
「奏真が授業中眠ってるなんて珍しいね。どうしたの?」
そんな寝ぼけた頭の僕に対して、隣の席の女子が声をかけてくる。顔を向けてみると、心配そうにしつつも興味津々といった様子で僕を見ているのが目に入ってくる。――眠っているのに気づいていたのなら起こしてほしかったのだけれども。
「ああ、昨夜は色々とあったから。……主に啓司のせいで」
啓司というのは、僕の中学からの友達――親友とも言っていいかもしれない――の坂本啓司のことだ。いつも僕を巻き込んで色々とやらかしたりする困ったやつだが、一緒にいるととても楽しい、いい友人だと思う。
「啓司が?もしかして一緒に遅くまで遊んでたりしたの?」
相も変わらず興味を持っているような様子で続けて質問をしてくる。そんなに興味を惹かれるようなことだったかとも思ったが、この女子――香坂茜は、啓司と同じように、僕を巻き込んで騒いだりするのが好きだったということに思い至る。
「遊んでたというか、夜に一方的に家に押しかけられたんだよ。そのまま遅くまでゲームにつき合わされたりしてさ。……一応言っておくけど、茜はそんなことはしたら駄目だからな?来たら無理やり追い返すぞ?」