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魔王パート殿・・・折り入って頼みがあるのだが」


「はい、なんでしょう?」


ギュゥッと眉間に皺がよって怖い顔がさらに怖くなるオーガのビーゴ様に内心顔、怖すぎ!とは思うけれど外見とは裏腹にとても優しいオーガだと知っているので声には出しませんよ?

例え般若のような表情だとしてもそこはしっかりお口にチャックだ


「その・・・なんだ・・・マリアのことなのだが」


なんか歯切れが悪いがマリアといえばビーゴ様の溺愛している奥様で超絶美少女なマリアちゃんのことですね

そのマリアちゃんがどうかしたのだろうか?


「マリアちゃんがどうかしましたか?」


「うぬ・・・それがな、最近どうも避けられているようでな・・・」


「マリアちゃんがビーゴ様を?」


うっそだーと思わず言いそうになるがビーゴ様の険しすぎる表情に・・・いや、あれは落ち込みまくっているんだろうなぁ、な、表情に言葉を飲み込む

しかしおかしいマリアちゃんこのオーガの事大好きだと言ってたはずなのに


「避けられているっていうのを気づいたのは何時ですか?」


「2、3日程前だ、最初は気のせいだと思っていたのだが・・・昨日はとうとう寝室を共にするのを断れたのだ」


「一緒に寝てたんですね、まぁ夫婦ですものね」


「昨日は一睡もできず、どうしたらよいものか・・・シャルロッテなぞに相談すればおもしろおかしくかき回されるのがオチだからな・・・」


「その意見には激しく賛成させていただきます とりあえず私にできることでしたらお手伝いしますよ?」


「そうか!魔王パート殿、恩に着る すまんがこれからマリアに会ってそれとなく聞いてはくれぬか?」


「これからですか?でしたら宰相様にお話だけして、あとこのお菓子を魔王(本物)様に渡してきてからでもいいですか?」


勝手に出歩いたら魔王(本物)様や宰相様におしかりをビーゴ様が受けてしまうからね

ええ、私ではなくビーゴ様がなんですよ

この城の人たち本当に人のことを愛玩動物だと思ってくださっているようで、依然ロッテ様にOKを出したとは言え直後に城の外に連れていかれた後、不用意にOKを出した私が多少なりとも悪いはずなのに全面的にロッテ様が悪いことになってお仕置きを受けておりましたので、そうならないように事前にちゃーんと報告をしておかなくっちゃね


ロッテ様はまぁ、いつもなにかしらでお仕置きを受けているので今更感はありますが、ビーゴ様は顔は別にして誠実で優しい方なのでマリアちゃんの為にもそこはきちんとしておかなければ


そういうわけで早速宰相様に話を通し、魔王(本物)様にお菓子を納めてから 護衛にヴェーラさん(他数名)を伴いビーゴ様のお宅へ向かう


まぁ、お宅とは言っても日本でもおなじみの二階建て一軒家~ではなく、大豪邸なんですがね オーガで凶悪な見た目に似合わず大豪邸ながら華美にならずごちゃごちゃもせずもちろんおどろおどろしいところもない

とてもセンスの良いすっきりとまとまった大豪邸なんですよね、本当に見た目と中身が違うオーガさんです


「一音様!!」


そんなことを思いながら歩いていたら超絶美少女様登場です ええ、マリアちゃんです

そのかわいらしい笑顔が超まぶいです


「マリアちゃん、おひさしぶり~」


おひさしぶりです~!!といいながら抱きついてくるマリアちゃんは本当にかわいいですね、ええ、とてもとてもかわいらしいです!!!そして役得です かわいい超絶美少女を抱きしめられるんですよ?これを役得と言わずになんというのですか?


「あの、あの一音様 私 ずっとお話したいことがあって・・・その、えっと・・・」


挨拶という名のハグをしていたら、そっと小さな声でマリアちゃんが話しかけてきてそっとビーゴ様に視線を向ける

ほうほう、そうかいそうかい 二人きりで話をしたいということかな?


「ま・・・マリア?」


「あの、えっと・・・」


そんな事を思っていたら視線に気づいたビーゴ様がマリアちゃんの名前を呼ぶが対するマリアちゃんは歯切れ悪く視線を泳がすのでとたん、ビーゴ様の顔つきが悪くなる


「ということで、ビーゴ様 とりあえずマリアちゃんと話をしてきますので呼ぶまで待機していてください

マリアちゃん、せめてヴェーラさんは一緒でいいかな?」


「は、はい!一緒で大丈夫です!」


よしよしとさわり心地最高な頭をなでてそのままヴェーラさんと私とマリアちゃんで近くの部屋へ移動する

落ち込みまくりなビーゴ様はとりあえず一緒に護衛で来てくれていた人たちに頼んだのでとりあえずは大丈夫だろう


部屋の扉を閉めて 備え付けのソファへマリアちゃんと隣会って座る ヴェーラさんにはマリアちゃんを挟むように反対側へ座ってもらってマリアちゃんの話を聞く体勢に入るが・・・さて、マリアちゃんは一体どんな話を聞かせてくれるのだろうか




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