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そもそもなぜ魔王パートなんぞをやっているかをご説明しよう!!誰に?とは言わない、誰かに!である。


思い起こせば約半年前、今と同じくパートという立場は変わらないが30歳という年齢に入ってしまった己の現在の立ち位置を考えて正社員として転職するべきか、それとももっと時給の良い職へと転職すべきか?を悩んでた時


求人情報誌の時給2000円、保険などの福利厚生もしっかりしていますという記事を何気なしにみているときだった


職業の欄に『魔王』なんて書いてあるものだから思わず吹いたね!!車の中、昼休憩中の出来事だったけど、車内で思わず吹いたね!!


その瞬間、世界がブレたと思ったら目の前に宰相様がいらっしゃって面接を始めますなんて言われたもんだからどうしていいか本当にびっくりし過ぎて固まってしまいましたよ


「あれがある意味運の尽きってやつだったのかなぁ・・・」


「・・・我としては助かってはいるが」


「あ、それ新作ですか?」


「昨日発売してすでに通常のストーリーではクリアしている、後はサイドストーリーと隠しダンジョンなどだな」


「相変わらず早いですねぇ、というか24時間ぶっ続けでゲームは体に悪いと思います。」


黒を基調とした部屋に大型インチの薄型最新テレビとそれにつないであるゲーム機のコントローラーを持つ超絶美女様は現在勇者になって世界を救う旅の終着点である魔王討伐を終えたばかりの魔王(本物)様である


もちろんゲームのRPGでの話ではあるが魔王(本物)様なのに勇者になって魔王ゲームを倒すのってどうなのかと思わざるをえないのですが、まぁ、それはそれってことなのだろうと勝手に納得しておきましょう


「で、いつ頃復帰してくださるんですか?」


「・・・・あと1000年は引きこもりたい」


「1000年って、私確実に死んでますがな」


ふふっと微笑む魔王(本物)様は綺麗なんだけれどね?だからといっていつまでも引きこもるのはどうかと思いますのですよ、引きこもり卒業していただかないと私が勇者に倒される可能性120パーセントなのですよ!!


まぁ、そういう訳で魔王(本物)様が引きこもりになってしまったのでその代役として魔王パート採用されたのが私というわけです。


「ところで勇者がきてるってしってます?」


「知ってるが宰相がどうにかするであろう?お前も我も気にせずいつも通りしていればよい」


「たしかに宰相様ならなんとかしてしまいそうですね」


「であろう?ところで明日、グレープ味のソーダを2リットルペットで1ケース買ってきてはくれぬか?そろそろ底をつきそうでな」


「え?つい三日前に買ってきたはずですよね?」


よいしょと立ち上がって部屋に設置されている大型冷蔵庫(省エネ)の扉を開ければ中に入っているのは現代日本のコンビニで売られているスイーツやらチョコレートやらジュースなどなど


で、魔王(本物)様が今、はまっているグレープ味の炭酸ジュースの2リットルペットはあと一本と半分だけ


一日2本ぐらいのペースで飲んでますか?太りますよ魔王(本物)様


「あ、元気はつらつなジュースもらっても良いですか?」


「よいぞ、遠慮なく飲むが良い、そのかわり我にも一本持ってきてくれぬか?」


「はーい♪よろこんでー」


2本、冷蔵庫の中からとりだし一本を魔王(本物)様へ、もう一本は私がもって、二人でそれぞれ蓋を取ってぐいっと一気のみ


炭酸がのどにくるけれどこれがうまいんだよね~


「くは~~、けっふ」


「けっぷ、うむ、うまい!」


にへーっと二人で笑いあって魔王(本物)様はさて、サブストーリーへとりかかかるぞとコントローラーを握り直す、なんというかそんな魔王(本物)様は結構可愛いもんだから、勇者のことは宰相様にまかせるとして、私は私で魔王パートをがんばるかと立ち上がる


「では、明日1ケース買ってきますね?あと何かほしいモノあります?」


「あの母の味のアメを10袋頼む」


「太りますよ?(笑)」


「ぬ・・・・、では5袋で」


ぷふふっと笑って了解ですと部屋を出る、さて、休憩時間も終わる頃だし、午後からのお仕事がんばりますか!!




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