第0話 始まり
第二弾 始動します!
何処かの城だったであろう城壁や塔が砕かれ丸い穴が空き崩れていく、ガラガラと五月蝿い音は突如やみ城が会った場所は巨大な穴が空いているだけだった。
「クロス様、お疲れ様です」
リガンがデーモンから降り地面に立つ、クロスと呼ばれた少女は顔をゆっくりとリガンに向ける琥珀色の眼がリガンを一瞥する目が会うだけで冷や汗がでる。
「いえ………丁度いい暇潰しでしたよリガン、あと何国が侵略に反対してますか?」
「北の大国リーバルとゴージル共和国です」
「そうですか、貴方は先に帰って軍の指揮とデーモンの量産を急ぎなさい」
「分かりました、では」
リガンがデーモンに乗り飛び立つ共に巨大な純白の巨大な翼が対六枚現れる。
その姿は天使の用に美しさがあるが言い様の無い憎悪を感じられた。
俺が家に帰って来ると何故かクルツが玄関で静座をさせられていた。
セイ・コントは時代劇に夢中な用でテレビに釘付けだ、フロナはクッションを抱え沈痛な面持ちでカレーらしき物を見ていた。
「………何が会ったんだ?」
「クルツ、何か玄関で静座しつるけど?」
取り敢えずフロナに話しかけるが、知りませんあんな奴!と怒られたのでセイに聞いてみる。
「祟りだ〜何とか沢症候群だ………」
「それって……いやいい」
分かるが解りたくないのでクルツに聞く事にする。
「なぁ……何があったんだよ?」
「……カレーが……カレー……俺は役に立たないっす」
どうやらカレーが原因らしいキッチンに入ろうとリビングに差し掛かった瞬間レイの悲鳴が聞こえる。
「にゃがぁぁぁぁぁ?!」
「………やっぱりか」
シャワーを浴びてリビングに入ってきたレイはこのカレーを食べたようだ。
青ざめた顔をしぴくぴくしている。
「………ご愁傷さま、メシ作るか」
「面目ないっす」
「気にするなよ、家事サンキューな」
適当にチキンライスの本があったのでチキンライスを作り食べる、セイが皿の片付け係なので庭に出て木刀を降る。
「フォフォ、良い心掛けじゃな春樹」「じいさん」
丁度百を数えた頃にブーストなる肉体強化技を習っていた老人ロクフォールが現れる。
「なんだ?またブーストの稽古を着けてくれるのか?」
「フォフォ!ブーストは嘘じゃよ、そんなもん存在せんわ!」
「そうか……ってマジか!」
思わず叫んでしまう、じいさんは満足そうに縁側に座り俺を見据える。
「お前さんにワシの技をくれてやろうと思ってのぅ」
じいさんが俺を見据える、俺は黙ってじいさんの前に行く。
「あれは奏歌の本気を出させるための嘘、お前さんに教えたのは“洙印静鱗”ワシの極めた本当の技じゃ」
じいさんは立ち上がり、目をカッと開く、凄まじい闘気を発するじいさんの雰囲気がガラッと代わり朱色の光が身体を包む。
「お前さんに必要なのは力ではない盾がいる、心配せんでもアレだけ戦えておる」
「盾だと?」
「うむ、テキトーに石でも投げてみよ」
石は危ないのでたまたまあったプラスチックのボールを投げる、直撃する寸前に朱色の鱗の半透明なシールドが出現する。
「これをくれてやるからの、オートで全方位の防御を行ってくれるぞ」
「よろしくお願いします、老師」
「うむ、一時間後にまた来る2日分の食料と必要な物あと野宿の用意な」
「はい」
ロクフォールが何処かに去って行き俺は早速レイ達に事情を話す。
クルツは何時もと同じで、家事をしながら聞いてくれる。
「俺もいくっす、ロクフォール様を直に見てみたいっすから」
「あの方が此方に………しかも修行まで、分かりました!あたしも着いて行きます!」
何か一人ブツブツと呟いたフロナはバンと机に手を叩き部屋に帰っていく、直ぐ様フロナのエマージェンシーがかかりクルツが手伝いに行く。
俺もレイに準備の手伝いにいってもらい風呂場を掃除しているセイ・コントの所に向かう。
「なにぃ!それは誠かぁ!一度手合わせしてみたかった!俺様も行こう!」
目に炎が灯る幻覚を見たような気がする。
予定どうりロクフォールが来るとフロナとセイ・コントのテンションが上がる。
「おぉー!無限の盾どの!」
「おっ!小僧は勇者の末裔コント家のセイか」
勇者とか自分で言っていたからイタイ奴だと決めつけていたが本当に勇者らしい。
「ろ、ろ、ロクフォール様」
「む、お前さん達はシンの部隊の者か………シンの事は残念じゃ、お前さんは……そうか、では行こうかの!」
じいさんが手を挙げると無数ね階段と扉に景色が変わる。
何処まで続くかわからない階段と幾つアルか分からない扉を眺める、俺から見て四段目のドアの内の一つが空く。
「皆の衆着いてこい」
ゆっくりと階段を登りドアの前に行く、セイは俺様が先に行くと入ってしまった。
「落ち着きのない奴じゃのう………まぁ腕は保証済みじゃが、さて幾つか注意てんじゃが、お前さん達の最も嫌な出来事や苦しい思い出を見ることになる良いか?」
「……強くなるためなら」
俺から代表し伝えた、じいさんは嬉しそうに頷き。また歩き出す、六階に付きフロナが入る、クルツの番になるかと思い気やジイサンがクルツを止めた。
「お前さんはもう十分じゃよ、此方でワシと修行じゃ」
「……俺は…」
暫くの沈黙の後に息を吐き下がる、扉はバタンと音を立てて閉まった。
「うむ、春樹お前さん達は八階の奥の用じゃな」
「はい!行こうレイ」
「りょーかい!」
階段を登り扉の前に立つ中は真っ白な光で何も見えない。
「春樹!」
「ああ……行こう」
俺達は扉へと入っていった。
何処かの暗い地下室の用な空間に相変わらず蝋燭だけをつけてボーッとしている白いコートに狐のお面をした少年が座っている。
「奴等動きだしよった、牽制にでとったガイラと雨宮と天津が帰還、クードはアンさん言うとったノベルちゅー奴に殺られた」
「クードがね………どうしようか幽弥……現実は厳しいね」
狐面はやれやれと首をふり岡村 幽弥を見る。
幽弥はガシガシと頭をかき知るか!と小さく呟く。
「才鬼は……使えそうかい?」
「……ああ……充分やと思うけどワイわ……苦しませたくない」
「………かもね、勝とうかこの闘い」
スクッと立ち上がり、ドアに手をかける。
「闘いの流れは、僕達に味方してくれるかな?」
「さぁな」
「さぁ、僕は行くよ……暫く【傀】は君に預ける」
「ああ、危つけや」
扉はユックリと閉まり、狐面の気配も消えた。
岡村は暫くその場にたたずみ蝋燭の灯だけを眺めているだけだった。